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2017年09月09日

感染根管治療3「根管充填材、なぜその材料を使うのか?」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

感染根管治療の動画はこちら

感染根管治療の一番の最初の難関は、

‘根管充填材の除去’

かと思います。

<根管充填>

images.jpg

前回、なぜ根管充填をしなければならないかと、根管充填材には、‘ガッターパーチャポイント’‘シーラー’という材料を使用する事を書きました。→前回

では、

なぜその材料を使うのか?

というのが今回のブログの趣旨でございます。

あまり専門的になり過ぎないように説明したいと思います。

まず、ガーターパーチャポイントシーラーというのはどんなものかといいますと下の写真のものとなります。

<ガッターパーチャポイント>

download.jpg



<「キャナルス」シーラー>

01.jpg

では、

ガッターパーチャポイントとはなに?

シーラーとはなに?

というのが今回のブログ記事です。

ガッタパーチャポイントの成分はゴム酸化亜鉛です。

そして、今回は頻繁に使われているであろう「キャナルス」というシーラー製品を例にしますとシーラーの成分とは酸化亜鉛ユージノールです。

他にも入っていますが、主成分としては上記となります。

商品材質→ガッタパーチャポイントの成分 | OneDental

キャナルスシーラーの成分

なんでこの材料を使用するかと申しますと、色々理由がありますが、

最大の理由は、酸化亜鉛ユージノールが歯質とくっつく性質(歯質接着性)があるからだと、私は思っております。→酸化亜鉛ユージノールセメントの特徴 | OneDental

ガータパーチャポイントは強度を与える為でしょう。

あえて、強調した言い方をしますと、

酸化亜鉛ユージノールに

‘歯質接着性があるおかげ’で、

前回のブログでお話ししました‘死腔’本当の意味でなくす事ができるのです。

本当の意味と申しましたのは、パッと見隙間がないように見えても、細菌はとても小さいので、ばい菌からすると隙間だらけという事があるからです。

<死腔をなくし、ばい菌の侵入を防ぐ>

images.jpg

<でもパッと見隙間がなくても、ばい菌からすると隙間だらけかも?>

IMG_1300.JPG


ばい菌の大きさは、0.5〜100ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)なので、歯質と接着していない限り、入っていってしまう可能性があるわけですね。

時々シーラーの代わりにビタペックスを代用する先生もおりますがビタペックスは歯質接着性がないので、感染予防としてどうかな?とは感じます

<ビタペックスには、歯質接着性はない>

download.jpg

また、カルシペックスなど、根管内に留まる貼薬を使った場合は、それらは根管充填の前には全部とっておかないと残っている部分は、歯質と接着しないということになります。

<根管内に薬が残っていると、シーラーが歯面に接しないので、接着しない>

IMG_1299.JPG

これらの事を知ると、根管治療も感染根管治療の最後に行なう‘根管充填’操作も変わってくると思いますので是非お試しあれ、です。

そして、シーラーに含まれる酸化亜鉛ユージノールの歯質接着性が根管充填後の感染予防に重要だと思うという記事を今回書きましたが、

感染根管治療の手技の一つである、根管充填材の除去を難しくしているのも、この歯質接着性であります。

次回より、いよいよ根管充填材の除去の仕方について順々にお話していきます。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。



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posted by さけいくら at 11:05 | Comment(0) | 感染根管治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月26日

感染根管治療2「根管充填はなぜするのか」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

感染根管治療の動画はこちら

今回より、感染根管治療の目玉である根管充填材、略して根管充填材の除去について書いていきますが、

まずは、

そもそも根管充填とはなんなのか?というのが今回のブログとなります。

よろしくお願い致します。

虫歯が進んで神経に達してしまった場合は、神経をとる治療が必要となることがあります。

その事を抜髄というのでした。詳しくは、ブログ記事の麻酔抜髄の章をご覧くだされば嬉しく思います。→ブログ記事:「麻酔抜髄」

神経の元々入っている部屋を髄腔といいます。

<歯の中に髄腔という部屋があり、神経が入っている>

download.jpg

さて、神経の入っている部屋(髄腔)から、神経をとると部屋の中は空になります。

<神経をとる(抜髄)と空になる>

images.jpg

空のままにしておくとどうなるかといいますと、

ばい菌が溜まって膿んでしまうのです。

<歯根が膿んでしまう>

images.jpg

えー?そうなの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

身体の中に空洞(空の部分)がある事を医学的に‘死腔’と呼びます。

‘死腔’という怖い呼び名の通り、死腔があるとそこがばい菌が溜まる温床となってしまい、

感染(ばい菌がどんどん増殖する事)して、腐ってしまいます

お医者さん達は、縫合一つとっても、この死腔(身体の中にある空洞)が出来ないように、出来ないようにと考えながら、医療行為を行ないます。

この神経をとった後の、空の髄腔も空洞ですから、医学的に死腔にあたります

<空の髄腔は死腔に当たる>

images - コピー.jpg

ですから、歯科では、空洞を無くす為に、防腐剤を空の髄腔に詰める(根管充填)というのをするのです。

<根管充填>

images.jpg

上の写真をみていただくと、空洞がないことがお分かりになるかと思います。

死腔をなくす為に根管充填を行なうというわけです。

では、防腐剤にはどんな材料を使うでしょうか?

それは、ガッタパーチャポイントシーラーと呼ばれるものです。

<ガッターパーチャポイント>

download.jpg

<シーラー>

download.jpg


たとえば、これらのことはセカンドドクターの先生にお聞きすると大抵の先生は答えられます

根管充填という手技は、

シーラーを練って、ガッターパーチャポイントというゴムにつけて、根管に充填していくわけです。

<根管充填>

download.jpg


しかし、私が「なんでその材料を使うの?」

と聞くと、大抵の方が答えられません

それは無理からぬことでもあるので、否定はしません。私たちが、なんでテレビが映るのか?メールはなんで送れるのか?ということが少なくとも私はわからないように、世の中で使っていても細かいところまでは知らないということはあります。

ただ、知らないことは罪ではなく、否定はしないのですが、学んでみても面白いかもしれません。

そしてその学びが診療の役に立つかもしれませんね。

実は私はそのことを学んでから、根管治療に対する考え方も変わりました

そもそもガッターパーチャポイントとは、シーラーとはなんでしょう?

という事を次回書いていきたいと思います。

よろしくお願い致します。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 14:43 | Comment(0) | 感染根管治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月01日

感染根管治療1「感染根管治療とはどんな治療?」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

前回まで、ずっと患者説明・コミュニケーションについて書いてきましたが、

今回から、新章「感染根管治療」について書いていきたいと思います。

まず、感染根管治療とはなんなのか?という記事を書きたいと思います。

感染根管治療とは、感染根管を治療することですが

感染根管とは下の写真のようになっている状態を言います。

<感染根管>

download.jpg

ではどのように治療するかと申しますと、

まず被せ物を外します

<被せ物を外します>

images-b5fc5-thumbnail2.jpg

以前「補綴物除去」という記事を書きましたし、動画も撮影がありますので、そちらのリンクを貼っておきます。是非御参考いただければと思います。

・ブログ記事補綴物除去3/10「銀の被せ物(FMC)を除去する方法」

・動画FMC除去

そして、コアを除去します。

<コアを除去します>

images-1330c-thumbnail2.jpg

・ブログ記事補綴物除去10/10(メタルコア除去のまとめと専門の器具を使用する場合について)

・動画コア除去

こちらも「補綴物除去」の記事の「コア除去」の項に記事を書き、動画もありますので、リンクを貼っておきます。

さらに、根充材を除去します。

<根充材を除去します>

images.jpg

こちらは、まだ記事を書いておりませんので、ここから次回より、新章「感染根管治療」は詳しく記事を書いていきます。

最後に、消毒した後、薬を入れます

<消毒して薬を入れます>

download.jpg

そして、膿がなくなっていきます。

<膿がなくなっていく:黒から青>

images.jpg

これが感染根管治療の流れとなります。

次の記事より、「根充材除去」について記事を書いていきます。

次もお読みいただけると嬉しいです。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。




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posted by さけいくら at 12:52 | Comment(0) | 感染根管治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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