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2016年02月04日

補綴物除去10/10(メタルコア除去のまとめと専門の器具を使用する場合について)

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。


今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
動画「コア除去」


では、メタルコア除去の方法は何段階かに分けてお伝えしましたので、今回まとめの回をもうけたいと思います。

メタルコア除去は、専用の器具を使って外す方法もありますが、私は除去バーのみを使用して除去する方法をお伝えさせていただきました。

理由はこちら→補綴物除去5(コアの除去の仕方で注意すること)


そして、3段階に分けてメタルコアを除去する方法をお伝えしました。


第一段階は、歯質より上部のメタルコアは全て除去する補綴物除去6(メタルコア除去の第一段階)

第二段階は、根充材が見えるまで、ポストを底まで削りきる補綴物除去8(メタルコア除去の第二段階の臨床)

第三段階は、割(かつ)を入れて、メタルコアを分離して除去する補綴物除去9(メタルコア除去の第三段階)

です。

写真もお載せします。

<第一段階:歯質より上部のメタルコアは全て除去する>

歯質より上部のメタルコアは全て除去する

<第ニ段階:根充材が見えるまで、ポストを底まで削りきる>

根充材が見えるまで、ポストを底まで削りきる

<第三段階:割(かつ)を入れて、メタルコアを分離して除去する>

割(かつ)を入れて、メタルコアを分離して除去する


メタルコア除去は、パーフォレーション(歯に穴があく)のリスクのある、処置です。

実践される場合は、各々のブログ記事を是非お読みいただき、動画も参考にされてから実践していただきたいと思います。

私はこの方法でほとんどの場合のメタルコアを除去出来ます

除去出来ない場合はどんな時かと言いますと、下の写真のようなメタルコアです。

<メタルコアのポストが長い>

メタルコアのポストが長い

メタルコアのポストが長いですね。

この時、なぜ専門器具を使うかと言いますと、除去バーがポストの底まで届かないからです。

<このように長いとポストの先までバーが届かない>

長いとポストの先までバーが届かない

このように、メタルコアのポストが長かったり隣の歯に当たったりして、除去バーがポストの底まで届かなそうという時は、器具を使って除去します

<器具を使用してメタルコアを除去する>

器具を使用してメタルコアを除去する

なぜなら、メタルコア除去の第二段階を完了出来ないからです。

第二段階→根充材が見えるまで、ポストを底まで削りきる→補綴物除去8(メタルコア除去の第二段階の臨床)

<メタルコア除去の第二段階>

メタルコア除去の第二段階

ただ、さらにポストが太く歯質が薄くなっている場合は本当に注意していただければと思います。

<メタルコアのポストが長く、太い>

メタルコアのポストが長く、太い

変に力をかけると歯が割れる可能性があります

慎重にお試し下さいませ。

この回で一旦、メタルコア除去については完了です。お疲れさまでした。

次回から、思考編を挟むかもしれませんが、新章「虫歯の削り方」について書いていこうと思います。

是非、楽しみにしていただければと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 10:43 | Comment(0) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月02日

補綴物除去9/10(メタルコア除去の第三段階、割を入れて分離する)

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。


今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
動画「コア除去」



前回、難しいメタルコア除去の第二段階が終わりました。

第二段階とは、

「ポストの底まで削り切る」ということでした。→補綴物除去8(メタルコア除去の第二段階の臨床)

下の写真のような状態です。

<ポストの底まで削り切る>

ポストの底まで削り切る

まだ、メタルコアは残っていますね。

それらをとるのが第三段階です。

第二段階が完了した後、壁に残っているメタルコアを除去していくのですが、

その際は除去バーを下の写真のように‘下から上にかきあげるように’動かしてながら除去していきます。

<下から上にかきあげるようにバーを動かす>

下から上にかきあげるようにバーを動かす

これが基本的な第三段階のバーの動かし方になります。

このように動かしていると、ある時ポロッと残ったコアが取れてきます

そうしたらメタルコア除去は完了です。

しかし、とれてこない時もありますので、その時はどうやって外していくのかを‘メタルコア除去の第三段階’としてお話していきたいと思います。

では下の写真の第二段階が済んだところからお伝えしていきます。

<第二段階終了時の歯の状態(上から見た状態の絵)>

第二段階終了時の歯を上から見た状態の絵

上の写真は、第二段階が終了したときの状態を上から見たときを図解したものです。

下の写真と見比べてみて下さい。

<第二段階終了時の歯の状態(上から見た状態の写真)>

第二段階終了時の歯を上から見た状態の写真

横から見ると下の写真になります

<第二段階終了時を横から見たときの図解>

第二段階終了時を横から見たときの図解

ここから第三段階に入ります。

まず、壁についている金属に割(かつ)を入れていくわけなのですが、見やすい壁からすすめていきます

<壁についている金属に割(かつ)を入れていく>

壁についている金属に割(かつ)を入れていく

<見やすい壁からすすめる>

見やすい壁からすすめる

バーを下から上にかきあげるように壁についている金属を削っていき、

下の写真のようにしていきます。

<壁を削っていき、割(かつ)を入れる>

壁を削っていき、割(かつ)を入れる

写真の矢印の部分が私が割(かつ)入れると表現している部分です。

白く見えている部分は、歯根の内面です。

壁についた金属を削っていくと、当然歯根の内面が写真のように見えてきます。

この際に注意しなければならないのは、白く見えている部分は歯ですので、削らないようにということです。

白い部分を削るのはあぶないです。パーフォレーションする(歯根に穴があく)おそれがあります。


さて、歯質を削らずに割(かつ)を入れる方法で思い出していただきたいのが、

「FMC除去の方法」→補綴物除去3「銀の被せ物(FMC)を除去する方法」です。

FMCに割を入れていく時に、中の歯質を削らない方法について書かせていただきました。

どうやってやるかと申しますと、

まず見えやすいところを歯質が出てくるまで削ります

<一部分だけ歯質が出るまで削る>

一部分だけ歯質が出るまで削る

よく見ると矢印のところに少し歯質が見えております。

そうしたら、出てきた歯質は削らずに歯質の見えている部分をつなげていくように、削っていきます

<歯質の見える部分をつなげていく>

歯質の見える部分をつなげていく

根管の中でこれをやるわけですから、FMC除去の時よりも難しいです。

しかし出来ます。さらに、削る金属料は少ないですし、メタルコアはFMCと違い銀合金ですのでFMCより柔らかいので、慎重にやっても時間的には早く出来ます

そして、割(かつ)を入れきるまえに外れてくることも多いです。

割(かつ)をいれたらば、下の写真のようになります。

<割(かつ)をいれた状態>

割(かつ)をいれた状態

そして、同じようにもう一か所、割(かつ)を入れます。

<2か所割(かつ)を入れた状態>

2か所割(かつ)を入れた状態

矢印の部分に注目下さい。分離された島が出来ていますね。

この島に除去バーにて振動を与えるとポンととれます

<分離された島が除去された状態>

IMG_4693.JPG

これを繰り返していきます。

<残った部分に割(かつ)を入れ、分離した部分をつくる>

残った部分に割(かつ)を入れ、分離した部分をつくる


<分離した部分にバーをあてて、分離した部分を除去する>

分離した部分にバーをあてて、分離した部分を除去する

<残った部分に割(かつ)を入れ、分離した部分をつくる>

残った部分に割(かつ)を入れ、分離した部分をつくる



<分離した部分にバーをあてて、分離した部分を除去する>

分離した部分にバーをあてて、分離した部分を除去する

<メタルコア除去完了>

メタルコア除去完了

これでメタルコア除去は成りました

<実際の口腔内、メタルコア除去完了>

メタルコア除去後の実際の口腔内

また、このようにメタルコア除去を進めて行くと大抵の場合、途中で全部とれてきます

マル秘テクニックとして、振動を与えて、塊で取りたいなと思った場合、

‘新しい除去バー’に付け替えると良いです。

<新しい除去バー>

新しい除去バーに付け替える

新しい除去バーですと、削る際に振動が随分ありますので、それで塊で取れてくることが多いです。

是非お試しあれ、です。

そしてお疲れさまでした。「メタルコア除去」は神経を使いますよね。

メタルコア除去は数回に渡って記事を書きましたので、次回、まとめの回を設けたいと思います。よろしくお願いいたします。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 07:03 | Comment(1) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月26日

補綴物除去8/10(メタルコア除去の第二段階の臨床、ポストの底まで削りきる)

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。


今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
動画「コア除去」



前回、盲目的にコア除去をするとパーフォレーションのリスクが高まる為、必ず目視できるように、削っている底に光が入らず、見えない場合は、

上部を広げて光を入れ、必ず目視できるようにしてから

ポストの底まで削り切りましょう

といった話をいたしました。

おさらいする場合はこちら→補綴物除去7(メタルコア除去の第二段階の概要、ポストの底まで削りきる)

そして下の写真を例にだし、今回メタルコア除去の実際を御紹介していきたいと思います。

<根っこが膿んでいる歯>

根っこが膿んでいる歯

1.まずレントゲンにて、ポストの位置にあたりをつけます。

<このへんかな>

ポストの位置にあたりをつける

大臼歯は複根ありますが、目視しやすい方で構いません


2.あたりをつけたらば、別に当たっていなくて良いので除去バーで削りはじめます

バーはほんの少し横に動かしながら掘りすすめていきます。

<除去バーをほんの少し動かしながら掘りすすめていきます>

除去バーをほんの少し動かしながら掘り進める

これは、やってみるとわかりますが、その方が削れるからです。

除去バーは底面より、側面の方が削れますので、まだまだ底まで距離があるようであれば、バーの側面を利用します。

<除去バーは底面より、側面の方が削れる>

除去バーは底面より、側面の方が削れる

しかし、あまりストロークが長いと、メタルコアは外開きでポスト部は漏斗状をしているので、それもまた危険です。

<メタルコアは漏斗状>

メタルコアは漏斗状


なので、ストロークは短めで、細かくストロークさせながら、掘りすすめていきます。


すると下の写真のように穴があいてくるようなりますが、ある程度まで深く掘ると、穴の底が見えなくなります。

<穴の底が見えない>

穴の底が見えない

このまま削り続けると危険ですね。

歯に穴をあけてしまいます。

なのでここで上部を削って広げます

<上部を広げる>

上部を広げる

穴の底に光が入り、底が見えてきました。

<底が目で見えるようになる>

底が目で見えるようになる

底は金属でした。なのでまだ掘り続けます。

するとまた穴の底が見えなくなります。

<また底が見えなくなる>

また底が見えなくなる

そうしたら、また上部を削って広げます。

<上部を削って広げる>

上部を削って広げる

また底が見えてきましたね。

これを繰り返していきます。

この時に大事なのが、上部を広げる時は漏斗状に広げることです。


横に広げてしまうと、知らずに歯の壁を削っていて、パーフォレーションしてしまうことがあります。

気をつけましょう。


そしてずいぶん掘り進んでいくと、以下の問題が生じてきます


1.広げる為に少しでも横に動かすとあぶなそう

<ポスト底部付近>

ポスト底部付近

2.タービンを入れると全く穴の中の状況がわからなくなる

<タービンで実際削っている時は中は見えない>

タービンで削っている時は中は見えない

この二つの問題が頭をもたげてきます。

どうするかといいますと、

まず、1・2の問題について、一つ落ち着いて考えてもらいたいのですが、

‘デンタルレントゲンを撮る’という方法があります。

<レントゲンを撮る>

レントゲンを撮る

わからなくなったら一度立ち止まって、レントゲンで確認してみましょう

<わからなくなったらそのまま進まず、レントゲンを撮る>

分からなくなったらレントゲンを撮る

そうすることによって、今どのくらいの深さまで到達しているのか、や方向があっているのかがわかります。

現在は、上の写真の矢印のところまで掘り進んでいるということがわかります。

ずいぶん安心しますね。

しかし、レントゲン撮影はそんなに回数を行なう事は出来ません

時間もかかりますし、必要であれば仕方ありませんが、被曝の問題もあります。

実際私は、コア除去の途中にレントゲンを撮影することはほとんどありません

ではどのようにしているのかと申しますと・・

まず1の問題については、バーの動かし方を変えます

今まではほんの少しストロークしながら掘りすすめていきましたが、

ストロークさせません

ミラーで、穴の底が金属であることを確認したら

<ミラーで穴の底が金属なのを確認>

ミラーで穴の底が金属なのを確認

バーを下の写真のように下のみに動かして

<バーは横に動かさない>

バーは横に動かさない

ほんの少し削ったら、またミラーで確認

<ミラーで確認>

ミラーで確認

というのを繰り返していきます

これで2の問題も解決です。

この際、大事なのが

・金属を削る時の感覚を感じながら削ること

・ほんの少し削ったら、ミラーで確認すること

です。ここまでくると、ポストの底まではあと少しです。

そんなにたくさん削る必要はありません

あせらずとも、ほんのちょっとずつ削っていっても底にたどり着きます

それよりも、金属の部分以外の歯質を削ってしまうリスクの方が怖いので、ここはもう慎重に行きます。

パーフォレーションしたら、一生ものです。患者さんにもここは時間がかかるのをガマンしてもらいます。

このように削る時には、

大胆に削る時と慎重に削る時があります。

緩急がつけられるようになると、だんだんベテランの域に達してきます。

考えてもみてください。

ほんの少しずつでも、‘金属の部分のみ’を削っていけば必ずポストの底にたどり着きます。

‘金属の部分のみ’を削っていけば、パーフォレーションなどするはずがないのです。

そのような気持ちで、下の写真の丸で囲った部分は削りすすめていくことをお勧めします

<慎重に削る部分>

慎重に削る部分

そして、金属の部分だけをほんの少し削っては、ミラーで確認して、まだ開通していなければ、またほんの少し削って、というのを繰り返していくと、、(ここは苦しいのですが、道は開けます。あせらずいきましょう)

必ず、開通します

<ポストの底まで開通>

ポストの底まで開通

これで、メタルコア除去の一番難しい第二段階が終了です。

お疲れ様でした。

次回は、メタルコア除去の第三段階についてお話しいたします。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 12:25 | Comment(0) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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