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2015年08月12日

歯周基本治療8/8(まとめ)



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

歯周病

今まで長く「歯周病」に関して記事を書いてきましたが、

前回のポリッシングまでをひっくるめて、「歯周基本治療」といいます。

厳密には、揺れている歯の暫間固定など他の処置も歯周基本治療と呼びますが、この

「歯周基本検査を行った後、全顎にわたってスケーリングをすること」

というのは、どんな歯周病の症例にも行っていくことかと思います。

そこで、ここで一度歯周基本治療とはなんなのかをまとめたいと思います。

「歯周基本検査を行った後、全顎にわたってスケーリングをすること」というのは、言葉でいうと簡単ですが、「インターネット歯医者さん」では、これまで長々と書いてきましたね。

私は同じ処置であっても、どれだけ個人個人の患者さんの事を深く考えられるかという‘思考’が大事であり、それが「医療者の思考」であると思うと以前ブログでお話ししました。

えらそうにと自分でも思いますが、
もちろん私自身も今まで書いてきた事が全てとは思っておりません。

ただ、考える事は大事だと思っています。

歯周基本治療は、ほぼ100%の保険医が行なうことと思いますが、是非ともルーティンワークにならないように気をつけたいと思います。

歯周基本治療

実際は、歯周病基本治療とは一連の流れで行なっていくのですが、今まで別々に掘り下げて記事を書いてきたものですから、

今までの歯周基本治療をまとめる回を設けようと思いました。

結構細かく書いてきたなと思いますので、是非おさらいしていただけるとありがたいです。

ブログ「インターネット歯医者さん」ではまず、歯周病とはなんなのか?ということからはじまりました。→「歯周病ってなに?」

歯周病とは歯を支える骨がなくなってしまう病気です。

歯周病とは


・そしてなぜ骨がなくなってしまうのか?

それは、歯周病菌の毒素から体を守る免疫反応により骨がなくなってしまうと説明しましたね。→「なんで骨がなくなるの?」

免疫反応


・歯周病に対してどうすればいいの?

ということに対しては、‘予防’ということが大事で‘予防’には、患者さんが家で行なうホームケアと医療者が歯科医院で行なうプロフェッショナルケアがあると説明しました。→「歯周病予防(概要)」

ホームケアって?

家で行なう歯の清掃のことです。これは、どんな歯磨きの方法があるのか→「歯周病予防(ブラッシング指導)」

ブラッシング

そしてそれがその患者さんに本当に合っているのか、出来ているのかをPCR表(プラークコントロールレコード)を使って確認するところまで含めてホームケアですよとお伝えしました。

当医院のPCRの目標値は20%以下でした。

PCR20%以下

「歯周病予防(ホームケア)」

・ではプロフェッショナルケアとは?

歯科医院で行なう‘歯石とり’(スケーリング)の事です。

歯石は歯ブラシではとれないので、歯科医院での機械や器具でとります。それをプロフェッショナルケアというのでした。→「歯周病予防(プロフェッショナルケア)」

・実際はどうやって歯周病を治療するの?

まずは診断と歯石除去です。

診断をする為の検査や、歯周病の診断は全身的な事も含めて包括的に診断せねばなりませんと説明しました。→「歯周病治療(診断)」

そして、歯石除去をしていきます。

歯石をとる事を‘スケーリング’といいます。→「歯周病治療(スケーリング)」

スケーリング

そして、ただスケーリングするだけではなく、歯石をとる事とプラスαを行なえると良いのではないかと書きました。→「歯周病治療(スケーリングプラスα)」

プラスα項目は

1.コミュニケーションをとる

2.ポジショニングの確認

3.痛みを与えない

4.きっちり時間いっぱいやる

でした。

そして、超音波スケーラー以外にフロス手用スケーラーを使用すること。→「歯周病治療(スケーリングのオマケ)」

フロス

最後のポリッシングで歯をツルツルにすることが患者さんに喜んでもらえ、今までのスケーリングを昇華させる事になるので大事だと思いますという事を書いてきました。→「歯周病治療(ポリッシング)」

ポリッシング

ここまでが、絶対に行うであろう、歯周基本治療となるものです。

さて、歯周病治療というのはここで終わりではありません。

その先があります。

ただ、歯周病治療を終わりまで書こうとしたら、ずーっと歯周病をテーマに書かねばならなくなります。

次回より、「思考編」を挟んだり、または一旦ブレイクタイムで他治療の記事を書こうかと思っております。

しかし、歯周病治療はこれで終わりではありません

まだまだ色んな治療がありますので、また何処かで記事を更新していくのでよろしくお願い致します。

<歯周外科治療>

歯周病の色々な治療方法


ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 08:03 | Comment(0) | 歯周病治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月06日

歯周病治療7/8(ポリッシング)



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

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前回までで、超音波によるスケーリングとフロス、手用スケーラーが終わった状態です。→前回まで

そして今回は、最後の仕上げ「ポリッシング」についてお話していきたいと思います。

ポリッシングとは下の写真のような道具を使って歯を磨く事です。

<コントラハンドピース・ブラシ>

コントラハンドピース・ブラシ

歯科医療者側はポリッシングというのを少し、軽視する傾向があるかもしれません。

なぜなら、歯石もプラークもとったあとなので、歯周病にあまり影響しないからと考えるからかもしれません(語弊がありましたらすみません)

歯石とプラークは絶対とってやろうという気持ちですが、ポリッシングに対してはそこまでの気概をもってやっている方は私の勘違いかもしれませんが、少ないのではないでしょうか。

もちろん、その気概を持っている歯科医療者もたくさんいると思います。

私もその一人です。

以前私はスケーリングは‘デザート’だと思っている旨を書きましたが、

ポリッシングは‘デザートの中のデザート’だと思っています。

たとえば、少し変な話かもしれませんが、ケーキを思い浮かべでいただきたいと思います。

<ケーキ>

ケーキ

生クリームの部分、スポンジの部分、イチゴの部分などなど

色々な部分で構成されております。

単体で、生クリームだけ食べていても、スポンジだけ食べていても、そんなにおいしいと感じないかもしれません。

色々な部分が絶妙なバランスや質を保ち昇華するからこそ、ケーキはおいしいのです。また食べたいなと思うわけです。

私は、職業病かもしれませんが、これまで書いてきました、スケーリング、スケーリングプラスα、ポリッシングと似ているなと思っています。

いうなれば、

この歯石やプラークをとったあとのポリッシングが当院での‘歯の清掃’を昇華してくれる、患者さんにまた来たいなと思わせてくれる、くらいに考えています。

なぜなら、下の写真をみてみてください。

<ポリッシング風景>

ポリッシング風景

衛生士さんという歯の清掃のプロから、歯を磨いていただけるのです。

そして、きちんとポリッシングをすると歯はツルツルです。

治療が終わった後、患者さんは、あの衛生士さん優しかったなや痛くなかった、気持ちよかった、口の中がスッキリした、色々しゃべってしまったななどを考えながら、ふと舌で歯を触ってみるわけです。

歯がツルツルしています

おいしいケーキを食べた時の帰りのように、ホワ〜ンとしませんか。また行きたいなと思うわけです。

そうするもしないも、ポリッシング次第と私は考えています。

人は、歯の清掃をした後、その歯を触るクセがあります。

試しにスケーリングのみを行い、自身の歯を舌で触ってみて下さい。

ザラザラすると思います。

それでは、ホワ〜ンと昇華しないのです。

そこでツルツルしてこそなのだと思います。

是非、ポリッシングが終わったあと、

患者さんへ「舌で触ってみて下さい。」と伝えてみて下さい。

今回お伝えしたいのは、患者さんから、「ツルツルするー」という言葉をいただけるようにポリッシングに取り組んでいただきたいのです。

「ツルツルする」の後、必ず「すご〜い」「ありがとうございます」の言葉が続きます。

患者さんが喜ぶこと請け合いですので、是非お試しあれです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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posted by さけいくら at 22:24 | Comment(0) | 歯周病治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月04日

歯周病治療6/8(スケーリングのオマケ)



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。


前回まで>スケーリングプラスαについてお話してきました。

今回は、まあ題を見ればわかりますが、‘オマケ’です。

超音波スケーラーで歯の清掃を行った後、是非追加して欲しい事があります。

それは、

フロス手用スケーラーです。

まず、超音波スケーラーでも、歯磨きでも磨けていない箇所はどこでしょうか?

それは‘隣接面’です。

<隣接面>

隣接面

ここのプラークはフロス(糸ようじ)でないと取れません。

<フロス>

フロス

なので、フロスをしないとちゃんとお掃除したことになりませんね。

ですから、フロスは必ず歯の清掃を行う時に加えましょう。

そして、ここまではルーティンワークでやっている医院も多いと思いますが、ここからが特殊ではないかなと思うのです。

それは、一通り超音波スケーラーにて歯石除去を行った後、

「手用スケーラー」

<手用スケーラー>

手用スケーラー

を使うのです。

理由を以下に述べます。

超音波スケーラーの先は下の写真のような形態をしています。

<超音波スケーラー>

超音波スケーラー

こちらは歯肉縁付近を清掃するのに長けています。というかその為の形をしています。

<歯肉縁>

歯肉縁

しかし、汚れのたまりやすい下の写真の部分はたまったままになってしまうのです。

<超音波スケーラーで取り残しやすい部分>

超音波スケーラーで取り残しやすい部分

この部分を、手用スケーラーでとるのです。

超音波スケーラーでスケーリングした後に歯の全周を手用スケーラーを使い、清掃してみて下さい

プラークというのは、薄い膜のように歯にへばりついていることが多く、目でみて綺麗に見えてもやってみると

ごっそりプラークが採れる事があります

きちんと清掃できているかのチェックにもなりますし、是非お試しあれです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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posted by さけいくら at 08:54 | Comment(0) | 歯周病治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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