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→動画:インターネット歯医者さん〜実践編〜目次「患者さん」参照
前回の続きです。
たっぷり表面麻酔を効かせたら、次に浸潤麻酔、つまり麻酔注射をしていきます。
歯というのは顎の骨の中に埋まっています。
つまり麻酔液が骨の中を浸潤していって歯まで到達しなければ、麻酔は効きません。
ですから、必ず針の麻酔を打たなければならないわけです。
患者さんにとっては辛いところですね。私も注射するのはよく行っていますが、されるのは苦手なので、お気持ちはとてもよくわかります。
なので、私は針を打つ前に患者さんをリラックスさせたり、これからの手順などを説明して、少し緊張感を解いてからはじめますが、本日は技術編なので、そちらはまたの機会に致します。
では針の打ち方ですが、
いきなりですが、皮下注射というのをご存知でしょうか。
針を寝かせて、刺入角度を下げてプクッと少し注射液を入れます。
<皮下注射>
はじめの一投目はこの皮下注射のやり方を応用します。
一投目の打つ場所は、教科書通り歯肉歯槽粘膜鏡です。
<歯肉歯槽粘膜鏡>
<矢印の部分が歯肉歯槽粘膜鏡>
ここに皮下注射のように、刺入角度を浅くして、少し歯肉表面がプクッとなる位の少量を入れます。
<刺入角度を浅くする>
そして大事なのは、少し麻酔液を入れたら
すぐさま起こします。
歯肉歯槽粘膜鏡に、プクッと入れたら、患者さんには
「まだ足しますが、一度起こしますのでうがいしてご気分変えて下さい。」と言って、
すぐさま起こします。
やられてみるとわかりますが、歯科治療中のうがいの時間は患者さんにとってオアシスです。
チクっと針を刺されてからギューっと注射液を入れられるのと、チクっとされてから、すぐうがい出来るのとはどちらが気持ちが楽でしょうか?
私はすぐうがい出来る方が、気が楽です。
しかも、ユニットを起こして、うがいをしている間に、初めに打った麻酔が効いてきます。
そしてプクッとなっているところから2投目を打つのです。
2投目は針の角度を上げ刺入します。
<2投目は角度を上げ刺入>
もう針を刺す痛みはありません。
患者さんから緊張感が解けていくのを感じながら、ゆっくりと麻酔液を3分の1から半分くらいまで注入していきます。
そこでまたうがいです。
うがいが終わるくらいには、もうだいぶ麻酔が効いています。
次に3投目です。
教科書では歯間乳頭部に打つ事になっていますが、私は3投目では写真→に打ちます。
<3投目は→の部位に刺入>
なぜなら、麻酔を入れたところは貧血帯となり、白くなります。
基本的には、うがいを挟みながら、数回に分けて打つという事を言っているのですが、打つ場所は白くなってる(貧血帯)場所にすることが大事です。
そこは麻酔が効いてるので痛くありません。
歯肉歯槽粘膜鏡に入れたのみでは、まだ歯間乳頭部まで貧血帯が及んでいない場合が多いです。
ですので、私は3投目はここに打つのですね。
<3投目は→の部位に刺入>
あとは麻抜など、もう少し効かせたい時は、歯間乳頭部に打っていただいて構いません。
<歯間乳頭部>
ここまで行えば麻酔操作(基本編)はおしまいです。大抵の歯科一般治療で使えると思います。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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