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2017年10月21日

感染根管治療4「根管充填剤はなぜ取れづらいのか」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

前回までで、根管充填材の材質とそしてその意味についてお話しました。→感染根管治療3「根管充填材、なぜその材料を使うのか?」

今回より、感染根菅治療の手技の一つである、根管充填材の除去について書いていきます。

あくまで私のやり方ということでして、さらに、ルートチップやエンジンリーマー、ニッケルチタンファイルなど、ない医院があるかもしれませんので、

それらは使わないで根管充填材を除去する方法に焦点を当てて
お伝えしようと思います。

まず、

根管充填材の除去を試みた事がある先生方は、その硬さ取れにくさを感じた事がおありになるかと思います。

ファイルを押し込んでも入っていくものではありませんね。

ふと私もなぜこんなに硬いのだろう、取れづらいのだろうと感じたわけです

<なんで?>

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例えば、ガッタパーチャポイント単体であれば、おそらくすぐに取れるはずです。

ガッタパーチャポイントは、下の写真のように箱に入って保存してありますが、

<ガッタパーチャポイント>

download.jpg

ずっとこのままです。ガッタパーチャポイント同士がくっついたり、硬くなったりしないわけです。

なので例えばガッタパーチャポイントのみを根管充填してあればピンセットでつまんでヒョイっと取れるはずです。

<ガッタパーチャのみであればピンセットでつまんででも取れるはず>

download.jpg

しかしそうではないので、おそらくこの根管充填材の硬さや取れづらさは

シーラー(酸化亜鉛ユージノール)が関わっているだろうと予想出来るわけです。

<根管充填材の除去しづらさは、シーラー(写真の白い液)が関わっていると予想>

images.jpg

では、なぜシーラーが根管充填材を取れづらくしているかと考えると、真っ先に頭に浮かぶのは、

‘歯質接着性’があるからと考えられます。

根管にくっついているので、取れづらいのだとなります。

また、シーラー自体も固まります(硬化)

しかし、シーラーの歯質接着性硬化は確かに根管充填材を除去しづらくしている要因でありますが、それだけではないかもしれません

というのも、酸化亜鉛ユージノールの歯質接着性のメカニズムは、なにであるかというと、キレート結合というものに当たります。

キレート結合のメカニズムは勉強しても面白いとは思いますが、臨床で大事なことは

どれくらいくっついているの?という事です。

実は、キレート結合はそんなに接着力は強くないのです。

さらにシーラーが硬化した後の機械的強度もそんなに強くないのです。

それでもばい菌が進入しないくらいの接着力や機械的強度はあります。ばい菌には機械的な力はないからですね。

では、実際に術者が手動でガッタパーチャポイントを除去しているときに感じる、

なんでこんなに取れづらいの?と思った時に、

ガッタパーチャの機械的強度かあ、となるわけです。

上手く出来てるねと臨床をやっていて思ったりします。

では、という事で、ガッタパーチャポイントを溶かせば良いのでは?

という事で臨床では先生方は‘GPソルベント’という薬剤を使用するかと思います。



download.jpg

GPソルベントをあまり使わない先生もいらっしゃいますがGPソルベントがおいていない医院はないかと思います。

つまり、ガッタパーチャポイントを溶かせばシーラー(酸化亜鉛ユージノール)には、接着力も機械的強度もあまりないので、手用ファイルで取れるだろうというわけです。

これがオーソドックスなガッタパーチャポイントの除去方法ですね。

教科書にも根管充填材の除去にGPソルベントをファイルにつけて、根管充填材を除去すると書いてあります。



download.jpg

download.jpg

しかし、やってみた先生方はお分かりかと思いますが、これだけでは取れない、まあ頑張ればなんとかいけるのですが、完全に除去するのはとても大変です。

さすがシーラー。機械的強度が弱いと言われつつも、それなりに接着性もあり、シーラー自体も固まっているわけです。

ちょうど手用でとるには大変なくらいに

本当に上手く出来ているなあとまたまた感じます。

各々単体では、造作もなく除去できるでしょうが、二つの材料が相互に関わりあっているのです。

そして、

例えばガチガチに硬かったり接着力が強ければ、ファイルが入っていかないので、再根管治療はできません

かといって柔らか過ぎても強度が足りないわけです。

この絶妙な強度・接着力、考えた人は天才か?と感じたりします。

「ゴムを酸化亜鉛ユージノールにつけて根管内に詰めていく」

学生時代、根管充填を学んだ際に'なんか原始的な方法だな’と感じたものでしたが

何十年もこの根管充填法が採択されているわけですが、それには‘わけ’があるのだと、

根管充填材を除去しながら思ったりします

ただ、感心しながらも根管充填材は全て除去しなければなりません

では、どうするか?

そのままでは取れない、簡単にいかないいかない根管充填材の除去ですが

私なりに色々工夫してみたので、その方法を次回よりご紹介致します。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。







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posted by さけいくら at 09:13 | Comment(0) | 感染根管治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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