この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
※まだ写真挿入が間に合っておりません。近日中に挿入致します。
現在下の症例にて、患者説明・コミュニケーションについて記事を書かせていただいております。
<例題症例>
現在、6番の抜歯が終わり、欠損補綴(入れ歯・ブリッジ・インプラント)の説明に移るところです。→患者説明・コミュニケーション19「抜歯の説明実践:患者さんが抜きたいのか、抜きたくないのか知る為の‘魔法の言葉とは’」
<欠損補綴の3択>
1.義歯
2.ブリッジ
3.インプラント
前回、それぞれの利点・欠点を患者さんへご説明しました。
まずこの症例を診た時の、歯科医師としての考えをまとめます。
まず義歯ですが、クラスプ(バネ)は欠損の隣の歯にかける為、下の写真のようになります。
<クラスプ設計1>
しかし、隣の歯は歯周病が進んでいる為、それだけでは支えが足りないと申しますか、
クラスプは横揺れの力が多分にかかる為、
隣の歯への負担が心配になります。
<クラスプは横揺れの力が多分にかかる>
ではどうするかというと、支える歯を増やす事を考えます。
反対側に義歯設計を伸ばし、例えば反対側の56番あたりへ双歯鉤としたりします。
<クラスプ設計2:反対側へ伸ばし、クラスプ(バネ)を増やす>
このような義歯設計が頭に浮かび、
そして、患者さんの立場になって是非を考えるわけです。
クラスプたくさんだな・・
義歯の着脱毎に、隣の歯周病が進んでいる歯に痛みがでそう・・
義歯が大きくなるので違和感が出そう・・
と欠点が増えていくのです。
次は、ブリッジにした場合を考えてみましょう。
ブリッジの場合も同じく、欠損歯の両隣在歯を支えとしますので、下の写真のような設計が思い浮かびます。
<ブリッジ設計1>
しかし、隣の歯は歯周病になっているので、支えとして心配という疑問が出てきます。
ではどうするか?と申しますと、こちらも支える歯を増やしていくわけなのです。
<ブリッジ設計2:ブリッジの支台歯を増やす>
上の写真のような設計が頭に浮かびます。
そして、また立ち止まって、患者さんの立場で考えてみます。
支える歯の数はそれで足りるかな・・
隣の歯を削らないといけないな・・
削ってしみる場合は、神経もとらないといけないな・・
とこちらも欠点といいますか、問題点が増えていきます。
では、インプラントはどうでしょうか?
<インプラント設計1>
インプラントは欠損歯の部位のみしかさわらない為、他の歯にそう負担をかけません。
しかし、骨が随分歯周病でなくなっている・・
なので、骨を増やすことも考慮に入れなければなりません。
<インプラント設計2>
隣の歯周病もしっかり治さなければ、インプラントに歯周病が移りそう(インプラント歯周炎)・・
骨も増やすとなると、1年がかりの治療になりそう・・
料金もそうだが、手術に体が適応となるか・・今飲んでいる薬は?糖尿病であれば、HbA1cの値は・・
とインプラントも違う意味で色々と‘おおごと’になっていきます。
じゃあどれもダメかというと、それだと患者さんもお先まっくらな気持ちになってしまうので、
これら頭の中の言葉を全部患者さんへ言うわけではありません。
それをどう伝えるのかが、患者説明・コミュニケーションです。
ここからのポイントは、
‘消去法’
です。
<消去法>
どれもリスクがある場合の選択は、消去法となりますよね。
実は医療現場や他の業種でも同じかもしれませんが、
完璧な治療や商品というのはないので、
私達は迷う場合は、ほとんど消去法で物事を決めているわけです。
なんかネガティブな考えのように感じられますが、
それをネガティブにしない為にも、
患者説明・コミュニケーションがあります。
<ネガティブにしない為の患者説明・コミュニケーション>
他の業種であれば、顧客に選んでもらう為の営業力と言えるかと思います。
では、
どのように相手を伝えていけばいいでしょうか?
ポイントは、
‘利益とリスクの天秤’
です。
前回の記事は、‘利点・欠点’の話でしたね。
似ているようで、違いまして、
要は、
‘利点・欠点’の話から→‘利益とリスク’の話に、
患者説明・コミュニケーションにより、もっていくということです。
<利益・リスクの天秤>
そして、‘利益とリスク’を天秤にかけてもらい治療法を患者さんへ選択してもらう。
これが概要となります。
次回より、さらに具体的にお話していきます。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
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