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2016年11月10日

患者説明・コミュニケーション10「コミュニケーションを科学する2/2」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

前回は患者説明・コミュニケーションの総論のまとめと今回の記事への問題提起を記事にしました。

今回より、本格的に“コミュニケーションを科学する”各論に入っていきたいと思います。

まず、前回の問題提起の内容でもありますフリーズ時間が発生しそうな言葉希望の言葉を下に列記したいと思います。

<フリーズ時間が発生しそうな言葉>

1.虫歯がある
2.神経を抜かなけれはならない
3.歯周病もある
4.歯を抜かなければならない
5.銀歯になる


<希望の言葉>

6.痛みがなくなる
7.また噛めるようになる
8.保険で出来る


そして、下の絵の症例を思い浮かべて、これらの言葉をどのように並べ、患者さんに話していくのか、ということが今回のブログの主旨になります。

<例題症例>

例題症例

正解はないですが、

考える糸口はあります。

それは、

‘因果関係’です。

1と2は因果関係にありますね。

虫歯が大きくなり、神経に達しているので神経をとらねばならないわけです。

神経をとるというと、ここで‘フリーズ時間’が発生します。

そこで、希望の言葉の6がきますね。

神経の処置をすれば、痛みがなくなります

それで、神経の処置をしたあとはどうするか?というふうにまた因果関係に照らして、話を進めていくわけです。

<因果関係に照らして話を進めていく>

因果関係に照らして話を進めていく

では話を続けます。

神経を抜いた(麻酔抜髄)後根の消毒(根管治療)を何回か行なって最終的には冠を被せていくわけですが、

<麻酔抜髄したあと、数回根管治療する>

麻酔抜髄したあと、数回根管治療する

さて、どんな被せ物でしょうか?

ここにも‘因果関係’があります。

それは、手前側の歯が残せるか、抜歯となるかで変わるわけです。

残せるなら、神経をとった歯は単独冠で良いですが、抜歯となった場合は、ブリッジとなるわけです。

<単独冠>

単独冠

<ブリッジ>

ブリッジ

2年に1回しか被せ物は保険が効かないので、どちらで作るかは、作る前に決めなければなりません

つまり、神経の処置をした後、根管治療をしている最中に、手前側の歯の抜歯判定をしなければならないとなるわけです。

これも因果関係ですね。

さらに、歯周病がある場合は、もちろん歯石をとったり、歯茎を引き締めてから、被せ物の型を採るべきですし、

<歯周病治療をしてから被せ物を入れる>

歯周病治療をしてから被せ物を入れる

歯の動揺(歯が歯周病で揺れている)がある場合は、ブリッジの支えとして充分なの?という疑問が出てきます

<ブリッジの設計について、充分か?>

ブリッジの設計は十分か?

タッグを組む歯(連結する歯)を増やして、支えを増やした方が良いかもしれません

<連結歯を増やす方が良いかも?3本ブリッジ?4本ブリッジ?>

連結歯を増やす方が良いかも?3本ブリッジ?4本ブリッジ?1

連結歯を増やす方が良いかも?3本ブリッジ?4本ブリッジ?2


このように‘因果関係’に照らして話を進めていきます

このあたりまでくると、患者さんは真剣に話を聞いています

これらは、1症例に過ぎませんが、‘因果関係’に照らしながら話をしていくと

聞き手(この場合は患者さん)は、その話に引き込まれていくのです。

是非お試しあれ、です。

問題を解決するにはどうすれば良いか?それを患者さんと私が一緒に一生懸命考えている雰囲気になります。

お互いに前向きに、‘建設的な話’をしている状態です。

<建設的な話>

建設的な話

以前のブログで、フリーズ時間が発生したサインは患者さんの反応が薄くなるといったお話を書きましたが、

このお互いに建設的な話をしている状態というのは、フリーズ時間が発生しにくいです。

<建設的な話をお互いしている時はフリーズ時間が発生しにくい>

フリーズ時間が発生しにくい

しかし、医療者側は治療の専門家なわけですからきちんと誘導していかなければなりません

たとえば、今患者説明の段階は、ブリッジの設計で迷っている段階なわけですが、

そこで、

‘どちらが良いか、仮歯を入れて様子を見るというのも良いかもしれませんね。’

そう私が言うと、患者さんは「なるほど」という顔をされます。

まず、最低限必要な3本連結でブリッジの仮歯を作って、ダメなら(まだ動揺がある)もう一本追加しましょうか、ということです。

<最低限3本ブリッジで仮歯を入れて判定>

最低限3本ブリッジで仮歯を入れて判定

患者さんの腑に落ちれば、

患者さんは、「この先生、よく考えているし、信用してみようかな、ついていってみようかな」という気持ちになります。

この状態を‘ラポール(信頼関係)がとれる’と専門用語で言います。

つまり、逆に考えていくと、

‘ラポールをとる’為には、その前段階で‘建設的な話’になる必要があり、患者さんの問題を解決(希望の言葉のとおり)に導かなければなりません。

‘建設的な話’になる為には、‘因果関係’に照らしながら患者説明をすると良いと思います。

というのが今回のブログの主旨です。

そして、ラポールがとれ、ブリッジの設計が決まったらば

被せ物の種類について説明します。

被せ物の種類が決まれば、あとはそれを技工指示書に書いて、

<技工指示書>

技工指示書に書く

被せ物が出来上がってきたら補綴物調整して患者さんにセットして治療完了です。→補綴物調整

今回のブログのお話はここまでですが、

これだけのことを初診時などに全て済ませることは難しいですよね。

特に患者さんに痛みがある場合は、痛くて話どころではないというのが真実です。

私も一度にこれだけの話をすることはなく、

段階に分けます。

次回より、段階に分けて、実際に私がよく患者さんにお話する‘言葉’を引用して、一つの例をブログをお読みの皆様へ提示していきたいと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。




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posted by さけいくら at 09:54 | Comment(0) | 患者説明・コミュニケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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