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2016年09月20日

患者説明・コミュニケーション7「話し方、話す順番の概要。フリーズ時間が発生したら、希望の言葉で戻す」

こんにちは、水道橋クリスタル歯科院長・歯科医師・歯学博士・大学病院保存科非常勤講師・インプラント学会専修医の小栗卓也です。

この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

前回、マイナスの言葉は、出来るだけプラスの言葉に変換すると‘フリーズ時間’が短くなるので良いと思うというブログを書きました。→患者説明・コミュニケーション6「“フリーズ時間”が患者さんに起こっている時に大事な話をしても伝わらない」

しかし、まったくマイナスの言葉を使わないわけにはいかないこともあります。

といいますか、どこかでマイナスなことを患者さんに伝えねばならないことが、治療が必要の場合、ほとんどです

マイナスのこととは、治療に伴う‘リスク’のことです。

<治療に伴うリスク例:矯正治療に伴う歯根吸収>

矯正治療に伴う歯根吸収

医療者側がいつも悩むのは、このリスクに対しての説明です。

では何処のタイミングや順番で入れていくのか?

というのが、話し方で大事になります。

つまり「話す順番」です。

<患者説明の話す順番>

患者説明の話す順番

患者さんに、マイナス面やリスクを許容してもらい、且つ状況を理解し、希望を持ってもらうには、

この「話す順番」が大事になってきます。

例えば、症例として

「歯周病にて、要抜歯の歯があり、両隣の歯を麻酔抜髄し、削って、ブリッジを補綴する」

としましょう。

さらに、両隣の歯も歯周病が進んでいて、ブリッジの連結箇所をもっと広げないかもしれない。そもそもいつまで持つかわからない

とします。

<症例の例イメージ>

症例のイメージ

臨床上はよくある症例かと思いますが、患者さんからしたら一大事なわけです。

一大事と感じている間は、‘フリーズ時間’にあたりまして、

欠損補綴には3択(義歯・ブリッジ・インプラント)あって・・

と話しても伝わらないわけです。

前回のブログでも書きましたが、フリーズ時間を解くカギは、‘希望’‘事実の理解’だと私は思っております。

まずポイントとして、‘希望'を探します

<まず希望を探す>

希望を探す

この場合、治療すればまた噛めるようになるということです。

そういった話をして、フリーズ時間を解いて差し上げてから、次の説明を続けていきます。

他にも希望の言葉は、下の例のようなものがあります。

今の状態より噛めるようになります

今痛い歯の痛みもなくなります

まだ間に合います

などです。

でもまだ話はしません

これらの希望の言葉を使い、患者さんのフリーズ時間を解きながら、説明を続けるというのが、「コミュニケーション」の大事なポイントになります。

なので、説明は“リスク”が先です。リスク→希望→リスク→希望、、、となります。

<リスクを説明>

リスクを説明

今回のケースのリスクには、次のことが上げられます。

・抜髄や支台歯形成で歯をたくさん削らなければならない

・予後というか持ちは、通常の歯と同じというわけにはいかない

・放っておいたら大変

・治療回数・費用がかかる

・奥歯の場合であれば、保険なら銀歯になる

・そこまでやってもダメかもしれない

などです。書いているだけでも嫌になりますよね。さらに自分の身体として、聞かされる患者さんからしたらたまったもんじゃないわけです。

これらのリスク項目を連続で聞かされると、いかがでしょうか?

<リスクを連続で聞かされると、心の中はこんな感じ>

リスクを連続で聞かされた時の心の中

誰だって、必ず‘フリーズ時間’が発生します。

その間に医療者側が患者さん側に話した言葉は伝わっていないことが多いということです。→前回ブログ

なので、リスクを説明して、フリーズ時間が発生したら、希望の言葉で元の状態に戻し、また次のリスクの説明をしていくのです。

<フリーズ時間が発生したら、希望の言葉で元に戻す>

希望の言葉で元に戻す

これを繰り返し、最終的には、患者さんは自分の身体の状態の‘リスク’と‘希望’を理解した状態

つまり‘事実を理解’した状態に、医療者側がコミュニケーションを工夫して持っていくということです。

<医療者側がコミュニケーションを工夫>

医療者側がコミュニケーションを工夫

そして患者さんが、リスクも希望も事実も理解した状態で、、

最後に、最初の一歩を医療者側が照らして差し上げるのです。

<例:最初の一歩は、右もしくは左ですよとお伝えする>

最初の一歩は、右もしくは左ですよとお伝えする

例えば、

「この歯が残せるかが大事なわけなので、この歯の治療からはじめましょう」

「まず痛みを抑えないといけないので、今日はこの治療をしましょう」

といった具合です。

次の一歩を照らしてくれさえすれば、人は道には迷いませんよね。

患者さんには、今やるべきことが明確になり、安心感が広がります。

そして最後に

「せいいっぱい頑張ります」

「うちの威信にかけて、頑張らせていただきます」

などを付け加えられれば、完璧です。→ブログ記事:「プロとアマチュアの違い」

それで、患者さんは自身の身体を委ねようと思うのだと私は思っています。

まとめますと、

【コミュニケーション概要のまとめ】

1.診断結果を伝える

2.リスクの説明
3.希望の言葉
2.リスクの説明
3.希望の言葉



2、3を繰り返し、、

4.患者さんが自身の状態やリスク、希望を理解した状態になってから

5.最初の一歩を照らす。つまり今日やらなければならない治療を伝える

6.最後に医療者側の‘魂を込めた’「頑張ります」を伝える

7.患者さんが「この治療法でお願いします。」と言ってから、治療開始

このような、患者説明・コミュニケーションを行うと、良いと思います。というお話でした。

是非、お試しあれです。

さて、コミュニケーションの話し方の概要はお分かりになったかと思いますが、具体的に実践となると難しいと感じる方も多いかもしれません。

そもそも、フリーズ時間が発生したら、希望の言葉をかけるとありますが、フリーズ時間が発生しているとどうしてわかるのでしょうか?

そちらについて次回のブログでまとめたいと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。


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posted by さけいくら at 12:56 | Comment(0) | 患者説明・コミュニケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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