この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
では今回より、話の内容や伝え方について書いていきます。
まず、話の内容で患者さんに伝わらなければいけないことを下に列記します。
1.今の状態(診断)
2.どうやって治すかの選択(治療法の選択)
3.起こりうる不都合(リスク)
大きく分けるとですが、こんなところになるかと思います。
話す順番も通常はこの順番になることが多いですし、医療者側からすると、1.診断で他の項目は自動的に決まるので、診断に重きをおきます。
よく医者は検査が好きだと一般の方から言われる事がありますが、それは診断に重きをおいているからですね。なので、それに伴う検査だったりを医療者側はしたがるわけです。
しかし、患者さんからしたら、検査値を聞いても診断名を聞いても、ピンとこないわけです。
<診断名や検査値を聞いてもピンとこない>
この中で、患者さんにとって一番重要性が高いのはどれでしょうか?
それは、3.起こりうる不都合(リスク)
です。
つまり、医療者側は1→2→3と考えますが、患者さんは3→2→1と考える事が多いということです。
患者さんと医療者のトラブルの8割は、患者説明の不足から起こると言われておりますが、
私はこの考える順番の違いが原因ではないかと思っています。
医療者側が思っているよりも、患者さんが思っているのは
・結局どうなるの?
・どんなリスクがあるの?
・その治療をするとどんな良い事があるの?
・ほうっておくとどうなるの?
といったことに意識が向いています。
<結局どうなるの?>
これらの疑問が腑に落ちなければ、他の言葉は入ってこないと考えて良いと思います。
医療者側はそれを踏まえて、話をする必要があると私は考えています。
例えば、
医療者側の先生方は、患者さんと話している時、あれ?このリスクや内容は以前に話したのにな。伝わってなかったのかな?と感じた御経験はないでしょうか?
これは、患者さん側の理解力などの問題ではなく、一つに‘不安’という感情に起因すると私は思っています。
患者さんは、医療者と話す際に、意識の違いはあれ、ほぼ全ての方が、不安を感じています。
私も人間ドックなどで、お医者さんの診察を受ける時は、同じです。
「何を言われるんだろう?」
と思っているわけです。
<何を言われるんだろうと不安な様子>
大事な原則として、一度に人間は一つしか考えられない生き物であると言うことです。〜D・カーネギー著「道は開ける」より引用〜
例えば、スカイツリーのことを考えながら、明日の朝食のメニューを考えることは出来ません。
<スカイツリーのことを考えながら、明日の朝食のメニューは考えられない>
試していただくとお分かりになるかと思いますが、考えるとしても交互に考えています。
つまり、一つの感情は他の感情を追い出すのです。
この原則を利用すると、自分の中でも感情のコントロールが出来るようになりますし、覚えていただくとお得だと思いますが、その話はまたの機会として、話を戻します。
つまり、不安を感じている状態ではなにも小難しい話や、はじめて聞く話は頭に入らないのです(そのくらいに考えた方が良いと思います)。
診断名・検査結果・治療法の選択肢などの複雑な内容などはなかなか頭に入りづらいです。
‘不安を抱えている人に、話しても伝わらない言葉がある’ということです。
この事を理解することが、患者さんとの行き違いを失くすコツのように思います。
しかし、医療者側から話す順番は、やはり1.診断からですよね。
ではどのように、患者さんに説明し、リスクを許容してもらい、納得して治療法を選択してもらうのか?
その「話し方」を次回御説明していきます。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
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