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2015年12月12日

思考編「新人歯科医師が持ち患者さんを担当するまで」



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

今回は「補綴物除去」に実際に入る前に、「思考編」を挟みたいと思います。

題して「新人歯科医師が持ち患者さんを担当するまで」です。


歯科治療は技術的な側面が多い為、歯科大学を卒業していきなり治療ができる先生はいません

なので、通常新人歯科医師の先生方は指導医の元、歯科治療技術を学んでいくこととなります。

指導医の事をファーストドクター、その元で研鑽を積む歯科医師をセカンドドクターと呼ぶ事もあります。

ただ、大学病院など大きい組織は別ですが、

開業医などは規模が小さいところは、ファーストドクターはその医院の院長な事が多いです。

つまり、その医院の治療の責任者ですし、医院運営の責任者でもあります。

分院長であっても、その医院の‘管理者’であって‘管理者’は医療法人の理事になることが必要条件です。

大学病院は、教育機関でもありますので、新人歯科医師に治療されても、まあ患者さんも納得することが多いですが

開業医はそうではありません

患者さんは、その開業歯科医院の院長先生に診てもらいたくて来ている場合が多く別の先生になりしかもなんか新人ぽいと思ったら

‘練習台にされてはたまらない’

その医院に来院しなくなるかもしれません

医院の信頼を失ったら、開業医の院長先生からしたら死活問題です。

院長先生からしても、昨今歯科医院が増え、患者さんがほうっておいても来る時代ではないので、そう簡単にいきなり患者さんを任せるわけにはいかないのです。

なので、私の知り合いには、もう新人歯科医師は雇わないと決めている先生もいます

セカンドドクターさえいらないとしている医院もあります。

そういった先生に理由を聞くと皆

「見てて、ハラハラドキドキイライラしちゃうから」

との事です。

ただ、かといってセカンドドクターには本当に助けられるので、いて欲しい(出来る人ならば)と思っている先生がほぼ大半です。

しかし、最初から出来る人はいませんよね

そして患者さんだって納得しません。

なので、ファーストドクターはどういう作戦に出るかというと、処置の

‘下準備’

をさせるのです。

料理人の世界を思い浮かべると分かりやすいかもしれませんが、

歯科治療にも‘下準備’‘仕上げ’があります。

たとえば、何年も前に入れた銀の詰め物(専門用語でインレーと言います)が虫歯になってきたので、

1.麻酔して「麻酔ポジショニング」「痛くない麻酔」

麻酔ポジショニング

2.インレー除去して→これからです

インレー除去

3.虫歯を取って→こちらもまだ詳しくは書いてませんでした。「削り方」はこちら

虫歯を取る

4.裏層して「インレー形成」

裏層

5.形成する「インレー形成」

インレー形成

といった治療を行なうとします。

大きく分けると、最後の形成が‘仕上げ’、それまでの1〜4を‘下準備’とします。

はじめは麻酔からです。

麻酔が出来るようになったら「麻酔して除去までしておいて」となるわけです。

ここで、ファーストドクターはセカンドドクターのインレー除去までにかかる時間や患者対応などを他の患者さんを診ながら実は観察しています

そして、セカンドドクターから「インレー除去終わりました」の声がかかったらば、そこから自分が入って、きちんと除去出来ているかを確認します。

その時は、ファーストドクターがそのまま形成まで行いますが、

きちんとインレー除去出来ているなとなったら、次は

「麻酔して、インレー除去して、虫歯取っておいて」となるわけです。

これを繰り返していきます。

虫歯除去も裏層も出来るようになっていれば「麻酔して、インレー除去して、虫歯とって裏層までしておいて」となるわけです。

形成も出来るようならば、概形成まで終わらせてもらって、あとはファーストドクターが手直しして仕上げです。

セカンドドクターが全部出来るようになったら、はじめて持ち患者さんを任せる

開業医でのセカンドドクターの教育はこういった流れが多いと思います。

最後の仕上げをファーストドクターがやれば、最後の状態や結果を‘当院の治療である’と院長先生が判子を押したのと同じような意味合いを持ち、患者さんは納得しやすいですし、

処置的にも問題ありません。

そしてこの流れの中で、処置として難しいというかつまづきやすいのが、補綴物除去となるので、皆様からの御質問が多いのかと思います。

さて、今回、「セカンドドクターが持ち患者さんを担当するまでの流れ」について書きましたが、

ファーストドクターから見て、いわゆる出来るセカンドドクターとはどんな先生をいうことが多いと思いますか?

私や私の周りにいる先生の意見ではありますが、御興味がございましたら次回もう一つ「思考編」をはさみますので、是非ご覧ください。

題して「出来るセカンドドクターとは?」です。

新人歯科医師の先生方は気になるところではないでしょうか。

というのも、職場の上司との関係で悩んでいるお話をマンツーマンセミナーにてよく伺うからです。

楽しみにしていただければと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 10:22 | Comment(0) | 思考編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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