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心よりお礼申し上げます。

→動画「インレー形成」
ではインレー形成の最後のステップです。
「窩縁斜面の付与」です。
窩縁斜面とは、インレー形成窩洞の下の写真の部分の尖っているところを下の図のように削る(歯科用語でベベルをつける)事です。
<窩縁斜面、横から見た図>
<窩縁斜面、上から見た図。斜線部分が窩縁斜面>
なぜ、窩縁斜面をつけるかというと、一番の理由は辺縁封鎖性の向上があげられるかと思います。
金属は一度溶かして、インレーの型に流し込んでから冷やして固める‘鋳造’という方法で作製します。
この際に鋳造収縮という金属の特性として、固まる際に少し収縮(小さく)なります。
ただ、少し小さくなるのは良いのです。
少なくともセメント(インレーを歯につける接着剤)の厚みくらいは小さくならないとインレーが入りません。
そうです。ピッタリでは入らないのです。
なので少し小さくなるのは入る入らないでは都合が良いです。
<インレー(赤)がインレー窩洞に入る。横から見た図>

しかし
この部分はどうなるでしょうか?
<窩縁斜面をつけていない場合>

咬合面のマージン部分とインレーの間に隙間ができてしまいます。
するとそこは(↓の部分)、表面はセメントとなりますので、強度があまりないので、噛む力でセメントが磨り減ったり、セメントが溶け出したり、
そこから虫歯菌が入ったりします。
窩縁斜面をつけた場合はどうでしょうか?
下の写真をみて下さればと思います。
<右図が窩縁斜面をつけた場合>

表面が全て、金属でセメントが表面にはきていないですね。
この少しの事で、再度虫歯になるリスクを減らしてくれるわけです。
臨床的には窩縁斜面をつけなくてもインレーは入りますが、窩縁斜面にはこれほどの意味があるのでした。
<窩縁斜面ある、なし>

是非、窩縁斜面の付与は行なう事をおすすめします。
では実際に次回「窩縁斜面の付与の仕方」を記事にします。
よろしくお願いします。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
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