この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
前回、歯周病で顎の骨がなくなるのは、歯周病菌の毒素で炎症が起こり、体の免疫反応が進むと骨を壊す破骨細胞の数が増える為、新しく作られる骨の量より、骨を壊す量が多くなるので骨はなくなっていくというお話をしました。
今回より、なぜ免疫反応が進むと破骨細胞が増えるのかという事についてお話していきます。
それにはまず、
免疫反応の第一段階である‘炎症’について焦点を当てお話していきます。
歯周病というのは、歯肉炎と歯周炎の総称であるというお話を以前のブログでしました。「歯周病ってなに?」
〜炎というのはそこに炎症が起こっている状態という意味です。
つまり、歯周病というのは‘炎症’と言い換える事も出来るわけです。
もっというと
歯の周りに炎症が常に起こっている状態(病気)を歯周病というのです。
なので、歯周病というのを理解する為に、この炎症というのは大事ですので今回少し詳しく書いていこうと思います。
‘炎症’というと医療関係者でなくてもなんとなくどんな状態か想像がつくと思いますが、今回は医療者並みに一般の方にも‘炎症’とはなんなのか?
ということを理解してもらおうと思います。
‘炎症’を理解するには、「炎症の五大徴候(ゴダイチョウコウ)」をお伝えした方が良いと思いますので、下記に引用します。
<炎症の五大徴候>

「炎症の五大徴候」とは、
1.発赤
2.腫脹
3.疼痛
4.発熱
5.機能障害
のことです。上記の徴候が炎症にはみられるよということです。
<歯肉炎断面図>

つまり炎症とは、その部位が赤くなり、腫れて、痛みと熱を伴い、動かすと痛いという状態の事をいいます。
これらは一般の方でも経験があるかと思います。
そしてこれはどうしてこのような状態になるかと申しますと、
それは、血が集まってきているからです。
血は赤いですね。なので赤くなり(発赤)、ふくれて(腫脹)、あったかくなる(発熱)わけです。
これが‘炎症’が起こっている時に起こっていることです。
歯周病の場合、歯周病菌の出す毒素に対して炎症が起こると以前のブログでお伝えしましたが
毒素が入ってくるとなぜ、体は血を集めようとするのでしょうか?それは、
血の中には、白血球・赤血球・血小板など代表的なものから他様々な成分が含まれます。
血液検査の結果を見てみるとたくさん項目があるのがわかると思います。
これらが、毒素をやっつけるのに必要だからです。
そして、ここから体の免疫反応というのがはじまります。
免疫反応については次回詳しく書いていきます。
今回は、歯周病菌の出す毒素に対して対抗する為に、体はその毒素がある場所に‘血を集める’ということ、
その血が集まった状態を‘炎症’というのだという事が御理解いただければとても良いと思います。
次回、血が集まってきた後、体と歯周病菌との戦いがはじまります。これを免疫反応といいます。その過程でどうして、骨を壊す「破骨細胞」が増えるのかをお伝えします。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
〜インターネット歯医者さん☆メルマガ!☆のお知らせ〜
ブログの目次や全ての一般歯科動画が見れるなど特典がありますので、ご登録がまだのお方はどうぞ下記のフォームからご登録いただけると嬉しいです。無料です。
「インターネット歯医者さん」無料メルマガ登録はこちら→「インターネット歯医者さん☆メルマガ!☆」