この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
前回、アルジネートの‘弾性’という性質について書きまして、弾性がしっかり発揮される硬化時間がポイントだと書きました。→「連合印象4(弾性)」
当院の硬化時間は、患者さんにアルジネートを圧接してから3分にしています。
今回はなぜ3分なのかということをアルジネートの‘弾性’と新たに‘離水’という性質から説明していきたいと思います。
まず、何分なのかということに正解はないと思います。
なぜならアルジネートに混ぜる水の温度が一定ではないからです。「連合印象3(寸法変化に影響を与えるもの)」
そして、冷蔵庫の水で温度をある程度一定にしても、アルジネートの商品の種類によっても硬化時間は多少変わるでしょう。
そもそも、練り方でも違ってくると思います。あと、練る量が多ければ練る時間自体変わってきます。
秒単位で、グラム単位で、正しくアルジネートを練るなどという事が果たして可能かというと、人間が練る限り不可能です。
大事な事は、システムを作るということと何をもって何分にしようと考えるかです。「医療者としての思考」
システムについては前回お伝えしました。
では今回はなぜ3分にしているのかを御説明します。
圧接時間を短くしすぎると大事な‘弾性’が発揮されません。
逆に圧接時間を長くしすぎると‘離水’現象が起きてしまいます。
‘離水’とはアルジネートは、アルジネート粉末と水を混ぜて練ることにより、固めますが長く放置しておくと、アルジネート中の水が失われていく現象の事です。
この離水現象によっても、アルジネートの中の水分がなくなり、型が変形するのです。
<離水により変形>
上の写真をみると、アルジネートが離水により、収縮してトレーからはがれていますね。
では圧接時間が短すぎてもダメ、長すぎてもダメという事になりますが、ここで考えを止めずに考えましょう。
どちらがよりダメでしょうか?
答えは次回にしたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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