この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
前回はアルジネートの性質について書きました。
そして、たいてい詰め物や被せ物が合わないのはこのアルジネートの扱い方時が原因という話もしました。
アルジネートをとる際に一番考えなければならないのは、‘弾性’と‘離水’という現象です。
歯は豊隆がありますので、アルジネートを歯からとる時に、一度広がる必要があります。
<一度広がらないとひっかかってはずれない>
そして広がったままになってしまったら、型は‘ずれ’ていますね。
広がったあと、元の形に戻らなければなりません。
これを‘弾性’といいます。
この弾性が発揮されるようになってから、トレーを歯から撤去しなければならないわけです。
これが発揮される、されないの目安が硬化時間、臨床的には圧接時間です。
さて、アルジネートは何分で固まるでしょうか?
お使いの商品の袋に書いてありますので、まずその硬化時間を把握しましょう。
ちなみに当院で使っているアレグレスという商品名のアルジネートはこちらです。
<アレグレス使用法>
<アレグレス物性>
ここに、弾性ひずみという記載がありますが、これがこれ以上変化させると元に戻らなくなるよ。これ以下の変化だったら、元に戻るよという値です。
弾性曲線などの図を使って説明をする事も出来ますが、臨床ではそういった値はあまり使わないですね。
大事なのは、何分患者さんの歯にアルジネートを圧接するべきか?という事です。
では当院の臨床を紹介いたします。
この商品の記載には温度の事は書いてありません。
ただ、温度によっても硬化時間は変化すると連合印象3でお伝えしました。
水道水を使用する場合は、夏と冬でも水の温度は違います。
なので冷蔵庫に水を保管して温度を一定にしましょう。といった事も前回お伝えしました。
冷蔵庫の水は冷たいですね。水が冷たければ、アルジネートの硬化時間は長くなります。
ですので、当院でのアルジネートを患者さんに圧接する時間は少し長めにとります。
色々試しましたが、練りはじめてから4分が私の場合は良かったです。
ただ、練ってる時にタイマーをかけるのも大変なので、患者さんに圧接してから、3分と決めています。
患者さんに圧接してから、タイマーがすでに3分でセットされているようにしているので、ポチッとスタートボタンを押してから片付けにいくというながれです。
このようにシステムを一律化すると問題点も浮き上がって来やすいですし、何より働きやすく、教えやすくなるので是非お勧めです。
おそらく歯科医師の先生方からはちょっと長くない?という意見があるかと思います。
それにつきましては、次回アルジネートの‘離水’現象という事も踏まえてお話していきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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