この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
→動画:「抜歯」
今回は実際の臨床での抜歯についてお伝えしたいと思います。
抜歯といっても色々な抜歯がありますが、今回は頻度の多い上顎8番(上の親知らず)に焦点を当てようと思います。
まず教科書的な事から。抜歯の際は、どの抜歯でもまずは近心頬側にヘーベルを入れ、歯根方向に沿って押すことにより抜く事が出来ます。
<近心頬側にへーベルを添わせる>
これで教科書的な事はおしまいです。詳しくは前回のブログ「抜歯手技」をお読みいただければありがたいです。
ただ、教科書通りにいかないのが臨床で、そもそも親知らずという奥の歯の歯根方向に力をかけるには、直のヘーベルではダメですね。(写真の上)
<上:直のへーベル 下:曲のへーベル>
なので、曲がりのヘーベルを使います。(写真の下)
これなら歯根方向に力をかけられるわけです。
このようにヘーベルを近心頬側に添わせたら、10度から20度位グリグリと左右に回転させながら、歯根方向に押します。
<へーベルをかける>
そしてここからが、上顎親知らず特有の抜き方になります。
まず当然ヘーベルは最初歯根方向に力をかけます。
そこで、親知らずはそれより後ろに歯がないことを思い出しましょう。
<上顎親不知 後ろに歯はない>
つまり、抜歯する方向は、上だけではなく、後ろにもスペースがあるという事です。
それを思い出しましたら、そこからヘーベルを45度から90度回転させます。
すると力は遠心頬側(奥でかつ頬側)方向に向かい、その方向に親知らずは抜けてきます。
<矢印の方向に歯は抜けてくる>
つまり上の親知らずは遠心頬側方向に抜くと覚えていただけたらと思います。
後ろに歯がないので、必ずしも真上に抜かなくても良いということです。
また、
教科書的ではないことで、とっておきの方法をお伝えしようと思います。
それは分割鉗子(ぶんかつかんし)を使う方法です。
<分割鉗子>
上顎でも上の写真の下顎用分割鉗子を使います。
こちらを7と8の間に入れて、あまり力をかけてはダメですよ。
軽く、クイッ・クイッと閉じて見て下さい。
<分割鉗子使用例>
抜けてきますよ。
要は、7.8の間に分割かんしを入れて閉じると近遠心(奥にも手前にも)に力がいきます。
<矢印の方向に力がかかる>
8は近心に歯(7)があるので、支えられており、7の遠心からは遠心方向に抵抗する力がかかります。
つまり、7が耐えられないような力をかけてはいけませんが、それ以下であれば、力は8の遠心方向(奥方向)にかかります。
<矢印の方向 遠心に力がかかる>
さらに、頬側方向にねじると、これで力は遠心頬側面方向にかかりますね。
<矢印の方向 遠心頬側に力がかかる>
これだけでほぼ抜けてます。
注意として、力をかけ過ぎないこと。少し8をヘーベルで脱臼させてからやると、7にあまり力がかからなくてより安全です。
そして、上顎でも分割鉗子は下顎用を使うということもご参考ください。
是非お試しあれです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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