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2017年04月29日

患者説明・コミュニケーション25:欠損補綴の説明5「利益の話:患者さんの気持ちを“前向きに”決める」



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

現在、下の症例にて患者説明・コミュニケーションの章を書いております。

<例題症例>

例題症例

現段階では、6番は抜歯が終わりまして、その後どのように治していくのか(欠損補綴)の患者説明を行っているところです。

前回、欠損補綴を行なう際の患者説明を行なうにあたり

その患者さんによって、最適な治療法を選択するには、

どのようにすれば良いか?

それは、患者さんのNGを探し出すことで、ぐっと答えに近づくと思うといったお話をしました。→患者説明・コミュニケーション24:欠損補綴の説明4「消去法:患者さんのNGの見つけ方」

その方法は、前回に詳細を書きましたが、

患者さんのNGに関しては、

利点・欠点を説明している時にもわかりますし、→利点・欠点

<インプラントって手術するの?絶対無理のイメージ>

絶対無理のイメージ

一つ、その症例を加味しての治療計画を説明することによって、患者さんの反応からもわかることが多いので、是非、お試しあれ、といった内容でありました。→前回

<一つ治療法を説明する:こんなブリッジはどうか?イメージ>

一つ治療法を説明する

欠損補綴の患者さん・コミュニケーションの‘肝’となる内容なので、是非御一読いただけると嬉しいです。

そして、今回はその続きで、その患者さんにはこの方法が良いだろうな

もしくはその患者さんはこの方法を選ぶであろうなと思ったら、

利益とリスクのお話に移ります。

<利益とリスクの天秤>

利益とリスクの天秤

つまり、利益とリスクを天秤にかけ、患者さんに前向きに治療法を選択してもらうということです。

その前段階として、前回のブログ記事の方法を使い、

その患者さんは、この方法(義歯もしくはブリッジもしくはインプラント)を選択するな、ということが感じ取れているかが大事となり、それまでの内容を書いたのが前回までのブログ記事となります。


前置きが長くなりましたが、今回はその次の段階の「利益・リスク」の話の利益の部分に焦点を当ててお話ししていきます。

ここから先は、3つの欠損補綴治療法から、患者さんが選択しそうな治療法が医療者側にもわかっている事を前提に、患者説明・コミュニケーションについて書いていきます。

よろしくお願い致します。

では話を戻しまして、欠損補綴治療とは、3種類あります。

1.義歯

2.ブリッジ

3.インプラント

です。

<義歯>

義歯

<ブリッジ>

ブリッジ

<インプラント>

インプラント

この三種類の治療法のうち、今回のブログの段階では、もう患者さんがどれを選択しそうか、医療者側にはわかっているのが前提でしたね。

例えば、義歯を選択しそうと思ったら、私ならばこのように伝えます。

「そうですね。ほとんど歯を削らなくていいですし、噛めない・違和感があるとなってから、ブリッジにしても良いわけですしね」

とこんな感じです。

ではインプラントの場合はどうでしょう。

「そうですね。となりの歯を削らなくても良いですしね。手術や保険が効かない点はありますが、

インプラント治療は、ゼロから1を作る治療となります。

色々大変な面もありますが、うまくいかなかったとしても、今の状態と同じ(ゼロ)なわけです。

そして、統計的に上手くいく確率(生着率は90%以上)の方が多く、

上手くいった時に得られることは、1は1でも1どころではないといいますか、

なんといっても他の歯は犠牲にしないですし、一番噛めるわけです。

そして、もし生着しなかった場合は、手術費用は全額返金致します(当院ではそうしてます)」

こんな感じです。

どうでしょうか?やってみようかと思えてきますね

では、ブリッジの場合ではどうでしょうか

前回もブリッジ推しの説明をしましたので、そちらも読んでいただければと思いますが、

それに加え、

「そうですね、良い選択かと思います。(今回の場合は)ブリッジの支える両隣の歯のうち、もう一本は削ることが決まっていますし→患者説明・コミュニケーション11実践初日:麻酔抜髄の説明

その分、インプラントの利点は下がるといえるでしょう。

そして、正直となりの歯が歯周病が進んでいるので、インプラントに感染しないかが心配となります。

そして、最大の利点として、噛めるようになるまでが早い!です。

私も早く噛めるようにして差し上げたいと思っていますし、

⚪︎⚪︎さんも、今まで左で噛めなくて苦労なさったでしょう。

その方向でいきましょう。」

こんな感じでいかがでしょうか?

内容の是非はおいておいて、

どれを選択しても、明るい未来が待っているように感じたのではないでしょうか。

それがポイントだと思っています。患者さんの選んだ治療法に対して、全力で後押ししましょう。

そして、それを現実にする為に、医療者として、魂を燃やすのです。

それがプロとアマチュアの違いというブログでも書きましたが、‘手を上げる’ということでしたね。→ブログ記事:プロとアマチュアの違い

<手を上げる>

手を上げる

教科書的にも、この三つの欠損補綴の治療法は、どれを選択しても良いのです。

どの治療法にも良い点(利点)があります

そして、選択する権利は、患者さんは自分の体なわけなので、患者さんにあるわけです。

私達医療者側は、患者さんの選んだ治療法を全力で実現させるよう努めるというのが、

あくまで私の考えではありますが、私はそのように思っておりますので、

このように、患者さんが選んだもしくは選ぶだろうなという治療法の良い点を並べたような患者説明をまずは致します

そして、ここまで明るい未来を患者さんへお見せしたのは、もう一つ理由がありまして

とても大事な事と思っております。

それは、

患者さんの‘気持ちをこの段階で決める’為です。

このあとリスクの話をするわけですが

その前に患者さんの気持ちは決まっていないといけないと私は考えております。

気持ちが固まっていないうちに、リスクの説明をしても、やはり迷いますし、

それは、前向きとは言えませんね。

また利点・欠点の話はもうすでに話してあるので、

ここで大事な事は、患者さんの気持ちを固めることにあると私は思っております。

今回の症例は、一つの例でありますが、患者説明・コミュニケーションにおいて、

私は治療法に選択肢がある場合には、必ず

この、

患者さんの気持ちを固めるポイントを設けるように意識しております。

それが治療に対して、前向きな気持ちを持っていただくことになると思っているからです。

<前向きな気持ち>

前向きな気持ち

なぜ前向きな気持ちを持っていただく事が大事かと申しますと、

人間の‘前向きな気持ち’というのは、とてもすごいものであり、

リスクや困難をものともしない強さを持っていると考えるからです。

治療というのは、今回の欠損補綴の説明のように、一長一短であり、いい事ばかりではないわけですから、

この人間の前向きな、「よし!大変な事もあるかもしれないが、やろう!」という気持ちを持ってもらう事がどうしても必要だと思うのです。

<大変なこともあるかもしれないが、やろう!のイメージ>

やろう!のイメージ

そのモチベーションを患者さんに持ってもらえたならば、患者説明・コミュニケーションは成ったも同然ですよね。

是非お試しあれ、です。

今回までの欠損補綴に対する患者説明・コミュニケーションの内容をまとめますと、下の図のようになります。

<患者説明・コミュニケーションにおける欠損補綴の3択の説明概要>

利点・欠点の話3種類の欠損補綴治療の利点・欠点



患者さんのNGをみつける、よくわからなければ、一つの治療法を提示してNGを探る患者さんのNGの見つけ方



NGが見つかったらば、‘消去法’を使い選択肢を絞る→前回



患者さんが選択するであろう治療法の良いところをあげて、患者さんの気持ちを決める(利益の話)→今回



患者さんの気持ちを決めてから、その治療法のリスクを説明する(リスク)→次回(利益とリスクの説明にて利益の話を先にして、リスクの話を後にするという順番にも意味があります。詳しくは次回お話し致します。)



患者さんの了承を得て、欠損補綴の説明終了

となります。

これが私の考える欠損補綴など、選択肢がある治療法への患者説明・コミュニケーションの概要であります。

御参考くだされば嬉しいです。

今回は利益の説明に焦点を当てましたが、リスクの説明もしなければなりません。

リスクを許容してもらうはこともそうですが、リスクを覚えておいていただかなくてはならないですね。

それは、上手くいかなかった時に医療者側を守る為もありますが、それだけではありません。大抵上手くいきます。

それは、上手くいったときにさらに喜んでもらう為でもあります。

そして、患者さんが間違った選択をしている場合には、次のリスクの説明の段階で、患者さんが進もうとしている方向を軌道修正するという意味合いもあります。

さらに、さらに、リスク説明が患者さんの再初診率(リコール率)を高めることにもつながります。

患者さんへリスク説明をいかに出来るかというのは、臨床をされておられる先生方はお分かりになっていただけるかと思いますが、とても大事だと思います。

次回記事を書きたいと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。



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posted by さけいくら at 09:54 | Comment(0) | 患者説明・コミュニケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月22日

患者説明・コミュニケーション24:欠損補綴の説明4「消去法:患者さんのNGの見つけ方」



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。


現在、欠損補綴の患者説明・コミュニケーションについて書かせていただいております。

前回までのおさらいをしますと、

一長一短な、義歯・ブリッジ・インプラントという三つの治療法から、患者さんが自発的に治療法を選ぶポイントは、

<義歯>

義歯

<ブリッジ>

ブリッジ

<インプラント>

インプラント

利点・欠点の説明から利益・リスクの説明へ切り変える必要があると思うというお話をしました。

<利点・欠点→利益・リスク>

利益・リスク

その際のポイントは‘消去法’というお話もしました。

<ポイントは消去法>

ポイントは消去法

例えば、インプラントは治療費が何十万円という金額になりますし、手術が必要な治療です。

治療費もそうですが、手術するというだけでNGという方も結構多いのです。

<消去法とは、NOもしくはNGを探すこと:手術?ぜったい無理のイメージ>

NOもしくはNGを探す

そうすると、そもそもな話でインプラント治療は選択肢から外れるわけです。

そして、入れ歯も、女性であれば、特に‘入れ歯’と聞いただけでNGという方も結構いらっしゃいます。

男性でも、一度入れ歯治療をしてみて、よく噛めなかった、痛みがあった。取り外しが面倒などで、入れ歯はもう嫌と思っている方もいます。

次に、ブリッジに関しても、隣の歯を削るのは、絶対にNGという方もいます。

つまり、その方その方で、NGがあるのです。

それは、利点・欠点の説明をしている時に、患者さんの反応からもわかります

患者さんの反応を見ながら、その方のNGを探して行くのです。

<消去法のポイントは、患者さんのNGを探すこと>

患者さんのNGを探すこと

そして、その方のNGを尊重しましょう。

一つの選択肢が消去法でなくなるだけでも随分選択が楽になりますね。

では、ここからも大事なこととなりますが、

利点・欠点の説明をしても、どの治療法にも明確なNGが見られない、もしくはわからない場合は、どうするかと申しますと、、

その答えは、

一つ治療例(治療計画)を挙げる事をお勧め致します。

ただし、今回の症例を加味してというのが大事なポイントです。

<その症例を加味して治療例を一つあげる>

治療例を一つあげる

例えば、随分前の記事なので、忘れてしまっている方も多いかもしれませんが、

今回の症例は、この時点で、左下の7番の麻酔抜髄は済んでおり、被せ物にすることが決まっているのです。→患者説明・コミュニケーション11実践初日:麻酔抜髄の説明

ブリッジにする場合、両隣の歯を削らなければならないわけですが、今回はその片方はすでに削る事が決まっているということです。

<両隣の歯のうち、片方は削る事が決まっている>

片方は削る事が決まっている

そうすると、ブリッジの欠点は半分になりますね。

そして、私は5分の4冠支台もよく行うのですが、

<5分の4冠支台はブリッジの支えとして認められている>

5分の4冠支台はブリッジの支えとして認められている


例えば、左下5番は5分の4冠にすれば削る量を最小限にすることも出来ますし、

神経を残せる可能性も格段に増えます。

これにて、削る量や神経をとらなければならないリスクも随分減ります

<視覚効果を使いながら、説明>

視覚効果を使いながら説明


頬側はスライスカット分しか削らないので、保険で行なっても表は大部分白いわけです。

これにて、審美的なリスクも減りますね。

今回の症例は、隣在歯が歯周病であり、ブリッジの支えとして不安というリスクに関しましては、

最初567のブリッジの仮歯を作成して、噛んでみて大丈夫なら、そのようなブリッジ設計にすれば良いし、

<仮歯でシュミレーション>

仮歯でシュミレーション

やはり、歯周病により、仮歯ブリッジに動揺や痛みがあるのなら

4567のブリッジ(45は5分の4冠)設計にすれば良い

<試してみてから決めれば良い>

試してみてから決める

このようにすると、よりその患者さんに合ったブリッジ設計ができるのではないかと思う

といった具合です。

私の中では、一つの治療指針として、

ブリッジが保険で通るのであれば、義歯よりもブリッジ、

両隣在歯が天然歯で骨も充分の場合は、インプラントも有力、

臨在歯が既に補綴されていたり、今回の症例のように補綴が決まっている場合は、

インプラントのメリットはその分減る。


といった治療指針が元々ありますが、

そういった治療指針というのは、各々先生方もおありになるかと思います。

どれが良いかというのではなく

その治療方針で、一つの治療方法を患者さんへ提示するわけです。

大事なことは、今までの欠点(リスク)を全てはなくすことは出来なくても

減らす為にこのようにする

といった言い方をします。

つまり、〜が良い、というよりも、

患者さんが困っている点について、こういった治療法はどうかという言い方です。

今回は、ブリッジでお話ししましたが、別にどの治療法でも良いと思います。

一つ、御自身の中にある、‘治療計画’を示しましょう。→プレミアムファイル「治療計画の立て方」

それに対しての患者さんの反応をみます。

目を輝かせて、「先生、それでお願いします」

といった患者さんもいますし、

「でも歯を削るのは、、もしくは入れ歯は、、もしくは
手術は、、」


といった患者さんもいます。

ここでハタと気づきますね。NGが出ました

消去法が使えますね。

まとめますと、

まずは利点・欠点の説明で患者さんのNGを感じ取り、それでもよくわからなかったら、

治療計画を一つ挙げて、患者さんのNGを探るわけです。

<図式>

利点・欠点の説明



患者さんのNGを探る。わからなかったら治療計画を一つ提示してNGを探す



NGがわかったら‘消去法’



利益・リスクの説明

ここまでくると患者さんの絶対したくないこと

または、ではこの患者さんにはこの3つの方法でこれかな?

ということが、医療者側も解ってきます

これがコミュニケーションの力であり、とても大事です。

コミュニケーションとは、相手のされていやなことや価値観を知る為にとっても有効なのです。

<コミュニケーションにより、相手の信念や価値観を知る>

相手の信念や価値観を知る


そして、こちらの患者さんは、この治療方法を選択するだろう、という事が解ってきましたら、

次の段階があります。

いよいよ、利益とリスクのお話ですね。営業でいうとクロージングというのでしょうか。

つまり、患者さんに治療法や行動を選択してもらうということです。

ただし、“前向きに”ということがポイントです。

治療に対して、患者さんと一緒に前を向くような、そんな患者説明・コミュニケーションが出来ると良いですよね。

次回記事を書かせていただこうと思います。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。



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posted by さけいくら at 15:23 | Comment(0) | 患者説明・コミュニケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

患者説明・コミュニケーション23:欠損補綴の説明3「利点・欠点」→「利益・リスク」



この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。

心よりお礼申し上げます。

※まだ写真挿入が間に合っておりません。近日中に挿入致します。


現在下の症例にて、患者説明・コミュニケーションについて記事を書かせていただいております。

<例題症例>

例題症例

現在、6番の抜歯が終わり、欠損補綴(入れ歯・ブリッジ・インプラント)の説明に移るところです。→患者説明・コミュニケーション19「抜歯の説明実践:患者さんが抜きたいのか、抜きたくないのか知る為の‘魔法の言葉とは’」


<欠損補綴の3択>

1.義歯

義歯

2.ブリッジ

ブリッジ

3.インプラント

インプラント

前回、それぞれの利点・欠点を患者さんへご説明しました。

まずこの症例を診た時の、歯科医師としての考えをまとめます

まず義歯ですが、クラスプ(バネ)は欠損の隣の歯にかける為、下の写真のようになります。

<クラスプ設計1>

しかし、隣の歯は歯周病が進んでいる為、それだけでは支えが足りないと申しますか、

クラスプは横揺れの力が多分にかかる為、

隣の歯への負担が心配になります。

<クラスプは横揺れの力が多分にかかる>

ではどうするかというと、支える歯を増やす事を考えます。

反対側に義歯設計を伸ばし、例えば反対側の56番あたりへ双歯鉤としたりします。

<クラスプ設計2:反対側へ伸ばし、クラスプ(バネ)を増やす>

このような義歯設計が頭に浮かび、

そして、患者さんの立場になって是非を考えるわけです。

クラスプたくさんだな・・

義歯の着脱毎に、隣の歯周病が進んでいる歯に痛みがでそう・・

義歯が大きくなるので違和感が出そう・・

欠点が増えていくのです。

次は、ブリッジにした場合を考えてみましょう。

ブリッジの場合も同じく、欠損歯の両隣在歯を支えとしますので、下の写真のような設計が思い浮かびます。

<ブリッジ設計1>

しかし、隣の歯は歯周病になっているので、支えとして心配という疑問が出てきます。

ではどうするか?と申しますと、こちらも支える歯を増やしていくわけなのです。

<ブリッジ設計2:ブリッジの支台歯を増やす>

上の写真のような設計が頭に浮かびます。

そして、また立ち止まって、患者さんの立場で考えてみます。

支える歯の数はそれで足りるかな・・

隣の歯を削らないといけないな・・

削ってしみる場合は、神経もとらないといけないな・

とこちらも欠点といいますか、問題点が増えていきます


では、インプラントはどうでしょうか?

<インプラント設計1>

インプラントは欠損歯の部位のみしかさわらない為、他の歯にそう負担をかけません

しかし、骨が随分歯周病でなくなっている・・


なので、骨を増やすことも考慮に入れなければなりません。

<インプラント設計2>

隣の歯周病もしっかり治さなければ、インプラントに歯周病が移りそう(インプラント歯周炎)・・

骨も増やすとなると、1年がかりの治療になりそう・・

料金もそうだが、手術に体が適応となるか・・今飲んでいる薬は?糖尿病であれば、HbA1cの値は・・

とインプラントも違う意味で色々と‘おおごと’になっていきます。

じゃあどれもダメかというと、それだと患者さんもお先まっくらな気持ちになってしまうので、

これら頭の中の言葉を全部患者さんへ言うわけではありません

それをどう伝えるのかが、患者説明・コミュニケーションです。

ここからのポイントは、

‘消去法’

です。

<消去法>

消去法

どれもリスクがある場合の選択は、消去法となりますよね。

実は医療現場や他の業種でも同じかもしれませんが、

完璧な治療や商品というのはないので、

私達は迷う場合は、ほとんど消去法で物事を決めているわけです。

なんかネガティブな考えのように感じられますが、

それをネガティブにしない為にも

患者説明・コミュニケーションがあります

<ネガティブにしない為の患者説明・コミュニケーション>

患者説明・コミュニケーション

他の業種であれば、顧客に選んでもらう為の営業力と言えるかと思います。

では、

どのように相手を伝えていけばいいでしょうか?

ポイントは、

‘利益とリスクの天秤’

です。

前回の記事は、‘利点・欠点’の話でしたね。

似ているようで、違いまして、

要は、

‘利点・欠点’の話から→‘利益とリスク’の話に、

患者説明・コミュニケーションにより、もっていくということです。

<利益・リスクの天秤>

利益・リスクの天秤

そして、‘利益とリスク’を天秤にかけてもらい治療法を患者さんへ選択してもらう

これが概要となります。

次回より、さらに具体的にお話していきます。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 11:45 | Comment(0) | 患者説明・コミュニケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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