この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。

→動画「CR治療」
前回まで、CR充填に入る前の歯の状態について書きました。→CR治療10「歯頸部CR治療3(ベベルの形・量についての考え方)」
今回より、実際を想定してCR充填をして行きたいと思います。
まず、CR充填に入る前の状態を図示します。

唇側の黒い部分(硬化象牙質も)は全て除去し、ベベルを形成した状態で、断面図でみると上の写真のようになります。
今回、御紹介する方法はフロータイプのみで充填する方法となります。
<フロータイプCR>

ペーストタイプで充填する方法がオーソドックスかもしれませんが、以前ブログで書きましたとおり、フロータイプのCRを使いこなせると臨床上便利ということから、
今回は、フロータイプで歯頸部CRを充填する方法を御紹介致します。
まずCRは唾液に濡れると歯と接着しなくなるので、唾液に濡れないように防湿をきちんとしましょう。
こちらはCR治療(防湿)という記事でも御紹介しましたが、下の写真のようにします。
<下顎の歯の防湿>
<上顎の歯の防湿>
丸ワッテを下顎なら舌側、上顎なら頬側に入れ、唾液や頬が充填箇所にこないようにします。
丸ワッテは歯並びのアーチに合わせて、グイッと曲げた後、
<丸ワッテをグイッと曲げる>
充填したい歯に、丸ワッテの折れ目を合わせて歯茎と頬に挟まるように、銀鏡移行部に入れます。
<丸ワッテの真ん中が充填したい歯にくるように銀鏡移行部に入れる>
アーチがない場合は、曲げる必要はありません。
その時は、曲げずに、でも丸ワッテの真ん中が充填したい歯にくるように銀鏡移行部に入れます。
<アーチがない場合、例上顎6番防湿>
少し注意なのですが、
上顎7番の頬側など、頬粘膜に押されて丸ワッテが充填したい箇所に当たってしまいそうな場合には、
<ワッテが充填箇所にかかってしまう>
↓
ミラーで押さえます。
<ミラーで頬粘膜がこないように押さえる>
こうすれば、ミラーで防湿が出来ますし、ミラーでみながらCR治療が出来るのでお勧めです。
下顎・上顎前歯部についても説明を加えます。
<上顎・下顎前歯部の防湿>
1番は正中に小帯がきますので、例えば右上1番のCR充填において、片方だけで防湿出来そうならば良いのですが、
唇がきてしまいそうならば、小帯の反対側にも丸ワッテを入れます。
<右上1番防湿、唇がきてしまいそう>
<小帯の反対側にもうひとつ丸ワッテを入れる>
上の写真のようになれば、防湿出来ますし、反対側の歯の色や形態も見えた方が色合わせがしやすいので、やはり、前歯部1番は少しもったいないですが、丸ワッテを二つ使ってもよろしいかと思います。
この状態でボンディングを塗布して、光照射をすればCR充填前の‘前処置’は完了です。
<ボンディング塗布>

<光照射>

いよいよ次は充填に入って行くわけですが、その前に少し説明を加える事があります。
次回より、そちらについて記事を書いてから、CR充填に入ります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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