この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
→動画「虫歯除去」
前回は虫歯を削る際のバーの種類と順番をお伝え致しました。
今回は、実際に削ったときのお話をしていきたいと思います。
まず、タービンとコントラハンドピースという、そもそもバーをつける道具の違いから御説明します。
<タービン>
<コントラハンドピース>
タービンは形が長くスマートです。対してコントラハンドピースは形が短く、少し太いです。
良く歯科医院にて、チュイーンと鳴っているのがタービンです。対してコントラハンドピースはシューという音で、やられている時はゴトゴト振動を感じます。
昔私が子供の頃、歯科で治療を受けている時は、チュイーンと削る道具は怖くて、ゴトゴト削る道具に変わると安心したという記憶があります。
実は、歯科医師は2種類の削る道具を使い分けているのです。
どう違うかと言いますと、回転数が主に違います。
タービンの回転数は40〜50万回転、コントラハンドピースは早くて3万回転です。
10倍以上も違いますね。
どう使い分けるかというと、虫歯の除去に関してですが、
タービンはエナメル質部分の削除
コントラハンドピースは軟化象牙質部分の削除
に私は使用します。
タービンならなんでも削れるのだから、タービンを使用して全ての虫歯を除去される先生もいらっしゃると思います。それはそれで削れるのだから良いと思います。
ただ、私の方法もお勧めなので、お伝え致します。
まず私の虫歯除去にて、‘肝’となるのが、コントラハンドピースにラウンドバーをつけて、軟化象牙質を削って行く時の手指に伝わる感覚です。
<コントラハンドピースにラウンドバーをつける>
<伝わる手指の感覚>
軟化象牙質は柔らかくて、健全象牙質は硬いです。この違いがタービンですとわかりづらいのです。
下の写真の<軟化象牙質の断面図>を例にまずは軟化象牙質の除去について御説明致します。
<軟化象牙質の断面図>
こちらをコントラハンドピース+ラウンドバーで削って行くと、軟化象牙質は柔らかくドンドン削れますが、健全象牙質に当たると硬くてあまり削れなくなります。
<軟化象牙質はドンドン削れる>
掘り進めていくと、健全象牙質に当たりますが、そこはコントラハンドピース+ラウンドバーですと、硬くてあまり削れなります。
ただ、健全象牙質は削る必要はないので、削れなくて良いわけです。
<コントラハンドピース+ラウンドバーだと健全象牙質は硬くてあまり削れない>
軟化象牙質を削っていき、コツッと健全象牙質に当たる。
軟化象牙質を削っている時と健全象牙質に当たっている時の感覚の違い。
この感覚を身に付けることをお勧め致します。
タービンですとこの違いがわかりづらいのですが、コントラハンドピースですと、この違いは明白ですので、是非お試しあれです。
感覚の違いを感じるコツは、少し圧をかけて軟化象牙質を削っていくことです。
どのくらいの圧力をかけて軟化象牙質を削っていくのか?
回転数はどのくらいにするのか?
ちゃんと虫歯がとれているのか?
を虫歯検知液を使用して確認しながら、御自身が使っているユニットのパワーによって色々試してみていただければと思います。
ちなみに私は、コントラハンドピースの回転数最大でいきます。
普段使っているユニットの種類、コントラハンドピースのパワーや回転数は皆様方で様々ですが、軟化象牙質の硬さや健全象牙質の硬さは人間大差ありません。
是非とも歯科医師として、それらを削っている時の手指の感覚をインプットしてみてください。
必ず役に立ちます。是非お試しあれです。
次回より、今回の記事内容をふまえ、虫歯除去を3段階に分けて御説明していきたいと思います。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
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