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2016年01月14日

補綴物除去5/10(コアの除去の仕方で注意すること)



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今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
動画「コア除去」



では今回より、コアを除去する方法を御紹介していくわけですが、その前にお伝えする事がありましたので、是非今回もお読みいただければと思います。

<コア>

コア

まず大きく分けて、下の2種類のタイプのコアがあります。

<メタルコアの形の種類1>

メタルコアの形の種類1

<メタルコアの形の種類2>

メタルコアの形の種類2

どこが違うでしょうか?それは今後ご説明していきます

さて、これらを例に今後コアを外す時の方法を御紹介していくわけですが、

その前に「コア除去の仕方で注意するところ」についてお話させていただきます。

例えば、インレーの時と同様に、マージン部を削って、ドライバーやコアを外す専門の器具にて外す方法もあります。

利点としては、早いです。

しかし、私はこの方法はあまり使いません

なぜならをこれからお伝えしていきますが、器具を使ったコア除去がダメと言っているわけではありません

これから御説明する理由にて私は早々に器具を使ったメタルコア除去をあまりしなくなりましたので、そんなに器具を使ったメタルコア除去を行なったことはないわけです。

熟練の先生であれば、問題なくコア除去出来るかと思います。

なので、これから御説明することは、あくまで私のやり方、そして皆が出来るやり方と思っていただければと思います。

では、なぜならから御説明致します。

なぜなら、そもそもその器具が勤めている医院にないかもしれませんし、器具をかけても外れるか外れないかわかりません

そして

器具で力をかけて取るわけですが、その時に歯を破折させる可能性があるからです。

大臼歯など歯根が複数あり、各々違う方向を向いている時など、変に力がかかると割れるかもしれません

また、歯質が薄くなっている部分も割れやすいですが、どこが歯質の薄いところなのか、コアを除去するまでわかりませんよね?

レントゲンでは二次元的にしか写りませんし、金属は真っ白に写ってしまい、重なっているところはわからないわけです。

さらに、元々割れてる(パーフォレーション)歯というのがあります

コア除去をした際に、パーフォレーションを見つけた時、

元々なのか、力をかけたからなのか・・

正確にはわからないわけです。

まあ上手くとれればラッキーで、出来れば器具などを使った、テコの力というのは、予想以上に大きい力ですので注意が必要だという見解でございます。

そこで、私はこのようにコア除去します。というのを次回お話していきたいと思います。

なんかひっぱるなあと自分でも思いますが・・

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 10:48 | Comment(0) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月12日

補綴物除去4/10(メタルコアの除去について、概要)



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今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
動画「コア除去」




今回より、結構ベテランの先生でも正直やだなと思う、「コア除去」について書いていきたいと思います。

まずメタルコア、土台ともいいますが、それはなんなのか?といいますと下の写真のようなものになります。

<メタルコア>

メタルコア

用途としては、‘歯の根の補強材’です。

私はよくコアの説明を患者さんへする時に下記のようにお話します。

「土台(コア)とは、根の補強材でして、このように芯棒のようなものを入れるわけですが、これが根を補強してくれます。

例えば、コンクリートに鉄筋が入ると‘鉄筋コンクリート’となり強度が増しますね。あれと同じです。」

といった説明をします。

さて、しかし後々‘根が膿んで’きて根の中にお薬を入れたいので、このコアを外したいという時があります。

このことをコア除去、コア除去と言っているのです。

さて、皆様はどうやってコアを除去しますでしょうか?

いろんなやり方があるかと思いますが、次回私の方法を御紹介いたします。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

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posted by さけいくら at 15:25 | Comment(0) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月05日

補綴物除去3/10「銀の被せ物(FMC)を除去する方法」



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2016年、新年最初の記事になります。結構気合いの入った記事になりました。是非、最後までお読みいただけるとうれしいです。

今回は動画もあります。是非ご覧くださいませ。
「インターネット歯医者さん〜実践編〜」



前回の技術編にて、「銀の詰め物(インレー)を除去する方法」について書きました。

おさらいをされる場合は、こちらから→「インレー除去」

今回は、「銀の被せ物(FMC)を除去する方法」です。

<被せ物>

被せ物

被せ物の除去はドクター間であまり違いはないかと思います。

ようは半分に切って、割って取ります

どういうことかと申しますと、まずは半分に切ります。

<半分に切る>

半分に切る

そして、ドライバーをかけて回転させとります。

<ドライバー>

ドライバー

<ドライバーをかけ回転させる>

ドライバーをかけ回転させる

すると両方とももしくは、片方が取れます

<片方が取れる>

片方が取れる

両方とも取れたら除去終了なのでいいですね。

片方だけ取れた場合、残った片割れはどのように取るかと申しますと、

除去バーを下から上にかきあげるように動かし、下写真の→の方向に進めていくと、

<下から上にかきあげるように動かす>

下から上にかきあげるように動かす


取れます。

<除去完了です>

除去完了

ここまでが、通常の除去の仕方かと思いますし、私もそのようにしますが色々と留意していることがあります。

それらを下記に加えたいと思います。

まず最後まで半分に切らないで、途中で切るのをやめ、ドライバーをかけるやり方もありますね。

<切りきらずに少しつながっている部分を残す>

少しつながっている部分を残す

<冠内面から見ると>

内面から見ると

このままドライバーをかけて回転させると、うまくいくと全部一気に取れます。早いです

しかし私はこの方法をあまりとりません

なぜかというと、2つ理由がありまして、まず取れる時と取れない時があるからです。

そういうのを考えるのが面倒なのです。とれるかな、とれないかなと思いながらドライバーをかけるより、

下の写真の矢印の部分の、このほんの少しのところを切り切れば、半分は確実にとれるわけです。

<少し残している部分>

少し残している部分

残っている半分はすぐ取れますので、私はこの向こう岸まで切りきるという方法でよしとしてます。

まあこれは性格的な面もあるのかもしれませんが、次の理由は少し皆様も留意された方がよろしいかと思います。

向こう岸まで切りきらず、ドライバーをかけて外す場合、結構な力をかけることになります。

少なくとも、向こう岸まで切りきった状態よりも、力をかけなければなりません

ここで少し怖い事を申しますと

「被せ物を外す時に、隣の歯にヒビが入った」

と訴える患者さんがいらっしゃるのをご存知でしょうか?

歯にヒビが入ったら、麻酔をしていない場合、飛び上がるほど痛いと思いますので、おそらくそんな事は起こっていないはずです。

しかしエナメルクラックといってエナメル質に‘元々’微小な亀裂のようなものが入っているのを歯医者の先生ならご存知だと思います。

<エナメルクラック>

エナメルクラック

普段気づいていたり、気にしている患者さんはほとんどいません

しかし、患者さんは「この前、被せ物を外す時に結構力がかけられたな。ちょっと見てみよう」

と思い、‘エナメルクラック’を見つけたなら大変です。

「あの被せ物を外す時にやったにちがいない!なんでもない歯に傷をつけられた!あの歯医者め!」

となるわけです。

患者さんからの訴えがあってから、いやこれはエナメルクラックといって元々あるんですよ、なんて言っても信じません。

元々はなかった、自分の体なのだからわかります、となります。

あったのか、なかったのかその証拠がない場合は問題となります。

私は、自分のところで1件ありましたし、他の医院でもあったという話を2件は知っています

私の場合は、たまたま除去の前に前歯の写真を撮っていたので、すみませんと患者さんはなりましたが、

大きい問題となったのを一件知っています。

皆様気をつけましょう。

対策としては、

1.口腔内写真を撮る

2.隣接をスライスカットしておいてからドライバーをかける

などありますが、忙しい臨床の中、除去する度に、中々その時間はとれないかと思います

なので、私は

あまり除去時に力をかけない為に、向こう岸まで切りきるのです。

そして、臨在歯にエナメルクラックを見つけた場合は、除去に入る前に必ず患者さんに鏡で見せて、

「これはエナメルクラックといって、元々あり、問題ないものですからね。」

と言うようにしてから除去にかかるようにしています。

是非お試しあれです。

また、歯茎部マージン(補綴物の境目)まで切りきる際の注意事項ですが、

下の写真を見てみて下さい。

<除去時のグルーブの位置がフィニッシュラインより上>

グルーブの位置がフィニッシュラインより上

<除去時のグルーブの位置がフィニッシュラインにある>

グルーブの位置がフィニッシュラインにある

どちらが良くないでしょうか?

当然、下の写真のように、除去時のグルーブの位置がフィニッシュラインにかかる方が良くないです。

<フィニッシュラインとは>

フィニッシュラインとは

フィニッシュラインより上は、凸凹していてもセメントでふさがりますし、先に述べたように維持力を増やす為のグルーブととれなくもないです。

しかし、フィニッシュラインが凸凹していると適合は悪くなりますし、

レジンコアなどで埋めて、模型上きれいな形成になったとしても、マージンはレジンコアになってしまいますね。

補綴物の境目は‘歯’であることが望ましいです。

また、出来るだけ除去時のグルーブは避けたいものです。

なので、フィニッシュラインに除去時のグルーブがつかないようにする為、

1.削りはじめるのは、グルーブがついてもいい場所からです。

2.そして、なるべくグルーブ自体つかないようにする為には、視野のとれる見えやすいところから除去を開始しましょう。

どういうことかを写真をつけて説明します。

<まず、削りはじめるのは、フィニッシュラインより上部で、見えやすいところから>

削りはじめるのは、フィニッシュラインより上部の見えやすいところ

そして削っていくと、下の写真のようにほんの少し、中身の歯が出て来ます。

<ほんの少し中身の歯が見えてくる>

ほんの少し中身の歯が見えてくる

この瞬間を逃さないようにしましょう。

あとは、この中身の見える部分をつなげていくように、除去を行なうと、グルーブをつけずに除去をすることが出来ます

<除去完了>

除去完了

是非お試しあれ、です。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
タグ:歯科 ブログ

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posted by さけいくら at 11:36 | Comment(0) | 補綴物除去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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