この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
前回、歯周病予防は
1.ブラッシング指導
2.ホームケア
3.プロフェッショナルケア
となるお話をしました。
今回は、ブラッシング指導について書いていきたいと思います。
歯の磨き方は、大きく分けて、虫歯を予防する磨き方と歯周病を予防する磨き方があります。
虫歯予防の為の歯磨きの方法を「スクラッピング法」といいます。
歯周病予防の為の歯磨きの方法を「バス法」といいます。
今回は歯周病予防についてですので、「バス法」に焦点を当ててお話していきます。
といいましても、この二つの歯磨き法は何が違うかと申しますと、歯ブラシを歯面にあてる角度が違うだけです。
<スクラッピング法>は歯面に90°

<バス法>は歯面に45°

となります。
あとの動かし方はほぼ同じです。そしてその歯ブラシの動かし方がとても重要となります。
では、バス法に焦点を当て、歯磨きの仕方について下記に書いていきます。
まずはじめに歯磨きのポイントを3つあげるので、よく覚えていただきたいと思います。
歯磨きのポイント3つとは
@ストロークの長さ
A歯ブラシを当てる角度
B歯ブラシを当てる強さ
です。
まず@ストロークの長さですが、私は臨床をやってきて、ほぼ歯磨きが苦手な方、磨き残しの多い方は、ストロークが長いです。
ストロークが長いと写真でわかるように歯と歯の間などに毛先が入っていきません。
ストロークは短め(一歯から二歯程)がポイントです。
<ストロークが長い>
上の写真をみていただくと、歯と歯の間など細かいところにも毛先が届いて入ります。
歯は実際凸凹しています。
ストロークを長くすると磨く面がフラットになりすぎてしまい、細かい凸凹が磨けないのです。
<ストロークが短い>
細かい凸凹を磨くには、ストロークを短く(一歯から二歯程度)です。
これは、歯磨き全般に言える事なのでよく覚えていただいた方が良いと思います。
次にA歯ブラシを歯面へ当てる角度ですが、
<スクラッピング法は90°>
<バス法は45°>
です。こちらの考え方ですが、
清掃効果は90°の方が高いですね。
しかし、歯面に90°だと磨けない部分が出てくるのです。
それは‘歯肉溝’です。
<歯肉溝>

この歯肉溝をよく清掃することが歯周病の予防となるというのを前回までのブログにて書きました。
90°では歯ブラシの毛先が歯肉溝の中に入りません。
なので歯肉溝を磨く為に、歯ブラシの当て方を45°にするのですね。
実際の歯磨きでは、スクラッピング法とバス法を組み合わせることになります。
歯面はスクラッピング法、歯肉溝はバス法と覚えていただければと思います。
最後にB<歯ブラシを当てる強さ>です。
大抵の場合、強すぎる事が多いです。ここでも正しい歯ブラシ圧というのを紹介します。
学術的にいいますと、歯ブラシ圧は100〜200gが良いとされています。
しかし、200gと聞いてピンとくる患者さんはあまりおられないと思います。
そこで私が良く患者さんへお伝えするのは、
「爪を爪で押して下さい。」
です。下の写真をみて下さい。
<通常の爪>
<爪を爪で押すと白くなる>
爪を爪で押すと、白くなりますね。
ブログをお読みの皆様は、実際やってみて下さい。
白くなると思います。この時の圧力が約200gなんですね。
こうお話すると、患者さんもわかりやすいです。そして、患者さんはみなさん次のように感想を述べられます。
「思ったよりも軽い力でいいんですね。」
そうなのです。この感覚が大事なので、是非上の写真のように‘爪を爪で押してみて下さい’。
最近、教科書的な事が多かったのですが、やっとインターネット歯医者さんの得意な教科書的でない事をお伝え出来ました。
この方法は是非お試しあれです。
最後にバス法をまとめますと
1.ストロークは短く(一歯から二歯程度)
2.歯面に当てる角度は45°
3.歯ブラシ圧は100〜200g(爪を爪で押して白くなる程度の圧力)
となります。
この正しい歯磨き法、是非お試しあれです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
〜インターネット歯医者さん☆メルマガ!☆のお知らせ〜
ブログの目次や全ての一般歯科動画が見れるなど特典がありますので、ご登録がまだのお方はどうぞ下記のフォームからご登録いただけると嬉しいです。無料です。
「インターネット歯医者さん」無料メルマガ登録はこちら→「インターネット歯医者さん☆メルマガ!☆」