この度もブログ「インターネット歯医者さん」をお読みいただき誠にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。

→動画:インターネット歯医者さん〜実践編〜の目次「患者さん」参照
前回は魔法の咬合調整について書きました。
今回は、咬合調整をしていくと、低くなり過ぎてしまう事も考えられます。
まずは低くなり過ぎていないか、ちゃんと噛んでいるかを調べる方法は下の写真になります。
<咬合紙を一歯分の幅に切る>
この咬合紙が噛み合わせた後引き抜けなければ、ちゃんと噛んでいます。低過ぎないわけです。
また、私は咬合調整をする場合、手前側の歯の引き抜き試験での抵抗によって、たとえばスカスカならガンガン削っていきますし、抵抗があるようだったら少しずつ削っていきます。
また、ホワイトスポットは少し大きく削り、普通の印記部分は、手前側の引き抜き試験の抵抗によって微調整します。
まずは手前側の歯で引き抜き試験をするというのを覚えていただければよろしいかと思います。
ゴールが見えていると、何度もやっているうちに修練されて微調整も出来、ピタッと合うようになります。スピードもあがります。私は「高さどうですか?」と患者さんに聞く時には、たぶん大丈夫だからと、聞きながら次のステップである研磨用バーにつけかえていたりします。
また、インレーやCRの咬合調整も同じ考え方ですが、手前側の歯で調べる方法ももちろんありますが、もう一つのやり方として私はその調整している歯を見ます。
インレーやCRが咬頭を覆わない場合、機能咬頭は残っているわけです。
咬頭とは、歯は山・谷ありますが、山の部分です。下の写真の黒い矢印が咬頭です。
<咬頭>
これが上下で噛んだ時下の写真のように噛み合います。
<咬んだ時>
さて、ここからは少し専門的になりますが、機能咬頭とは上顎では舌側、下顎では頬側の咬頭です。
この機能咬頭に注目しながら咬合調整していきます。
はじめ、まだ高い状態の時は下の写真のように印記されます。少し写真が見えずらいですが(すみません)、よくみるとこちらの歯にはセラミックインレー(白い詰め物)が入っております。よーくみると、セラミックインレーには赤い印記がついていますが、咬頭には印記がついておりません。
この状態は、まだ高いのです。
<セラミックインレーのみに赤い印記がついている>
そして、咬合調整をしていくと下の写真のようになります。
<咬頭に赤い印記がついている>
機能咬頭に印記がついていますね。
機能咬頭が噛みはじめたわけです。
心の中では、よしよしと思います。
臨床的には、この時にインレーやCRにも印記がある場合は、そこにほんの少しカーボランダム当ててから、「どうですか?」と聞くとたいていは患者さんはうなづきなから「大丈夫です」といいます。
このうなづく仕草は、咬合調整中にも見受けられますが、人は噛み合わせが合うとうなづく傾向があります。
患者さんの仕草には色々な意味が秘められているので、参考にしてみていただけたらと思います。
そこですかさず、「今合ってきましたね」などと術者がいうと、‘この先生私の噛み合わせがわかってる’となるわけです。
その一言ですが、患者さんの安心につながるのであれば、伝えた方がいいです。
是非お試しあれです。
また、咬合調整はあってるはずなのに患者さんが違和感を訴える場合がありますね。
そんな時は二つ原因があります。
1.本当に高い場合
2.仮歯より噛むようにはなりますので、今まで噛まなかった部位が噛むようになった事により違和感を感じている場合
です。
1の理由は、下の顎は色んな方向に動きますので、どこがで当たっています。
そんな時は、咬合紙をはさみ、「違和感を感じるところに押し付けるように噛んで下さい」と声かけします。
それで当たっていればそこを咬合調整します。
当たっていなければ、2の理由が多いです。その場合それ以上咬合調整すると低くなり過ぎてしまいますね。
そんな時は、‘仮着’という考えを使いましょう。
当医院では、被せ物はほとんどの場合、一回目は仮着します。
患者さんからすれば、今まで噛んでいなかった部位が急に噛むようになれば、違和感を感じるのは当たり前です。
ですので、一度仮付けで様子を見るのですね。
一週間位使っても違和感がある場合は、修正しますが、今まで書いてきた咬合調整をしていればほとんどの場合、一週間後には違和感を感じなくなっています。
仮着の意味は他にもありますが、そちらは後ほど「補綴物セット」の項でお伝えします。
さて、これで‘咬合調整’はおしまいです。
次回から、「研磨」について書いていきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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