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→動画:インターネット歯医者さん〜実践編〜目次「患者さん」参照
前回、咬合採得の教科書的な事について書きました。
今回は、単純なようにみえて、臨床で起こる咬合採得失敗例について書きたいと思います。
例えば、よく起こる咬合採得の失敗例はこんな感じです。
<反対側が噛んでない>
左側だけ噛んでいて、右側は噛んでなくてあいています。
咬合採得は下の写真の状態の咬合関係をとります。
<左右共に噛んでいる>
専門的にいうと中心咬合位ですね。歯がかみ合っている状態です。
ただ、人間は食べ物を噛んだり、要は食事の際、食べ物をすりつぶす時に中心咬合位ではなく、偏心位といって、最初の写真のように噛みます。
ですからパラフィンワックスを挟んで噛んで下さいというと、患者さんは最初の写真のように噛む事があるわけです。
この時、だいじなことは患者さんはパラフィンワックスを噛んで下さいと言われたので、自然に噛んだまでで、最初の写真のようになってもイラっとしない事です。
最初に「両方の歯で噛んで下さい」と医療者側が言うべきです。
もしくは、反対側の頬を少し引っ張って意識を反対側にも向けさせる。
<反対側の頬を少し引っ張る>
もしくは反対側の歯の頬側面に指を沿わせる。
<反対側の歯の頬側面に指を沿わせる>
それでも両側で噛めない人もいます。
普段自分がどんなふうに噛んでいるかなど考えながら噛んでいる人はほとんどいません。
くれぐれも確認しますが、仕方ないのです。
その時は、パラフィンワックスの形状を下の写真のものに変えましょう。
<反対側も噛む形態>
これでも咬合採得出来ない場合は、患者さんに練習してもらってから再チャレンジしますが、パラフィンワックスが硬くないかかくにんしてみてください。
パラフィンワックスを熱して軟化させますが、軟化が不十分であると硬いところに歯が噛み合った時ズレる事があります。
ですから充分軟化させましょう。
因みに当院ではパラフィンワックスを温めて軟化させる時に‘お湯’を使います。
<お湯の中に入れる>
理由は火で軟化させると、ポタポタワックスが溶けて下に落ちますでしょう。
<溶けたワックスが落ちる>
また、一様にワックスが柔らかくなりません。
お湯で軟化すると便利ですよ。是非お試しあれです。
<お湯で軟化させている状態>
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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