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2014年07月22日

支台歯形成7/7(フィニッシュライン)



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動画:「支台歯形成」

前回までで、スライスカット、クリアランス確保、頬側・舌側のアンダーカットの除去が終わって、下の写真のようになっています

<前回までの状態>

スライスカット、クリアランス確保、頬側・舌側が終わった状態

そしてここから

3.四隅の隅角の丸め

4.フィニッシュラインの形成

を行い、支台歯形成完成です。

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さて突然ですが、皆様は何処に、上手く削れない場所が出来やすいとおもいますか?

私は、遠心舌側の隅角部分でした。

それは、あまりよく見えないからですね。
削ってるつもりが、歯肉縁下まで削れていなかったなどが私の場合はありました。

このように、支台歯形成はいつも上手く削れない部分が人によってありますので、御自身のクセなどを把握しておくと良いと思います。

そして、その部分を形成するときはよーく見ましょう。

また、形成後の模型を良くみる事がとても大事です

それを毎回やるだけでも、腕は上がると思います。

では隅角の形成についてご説明していきます。

使用するバーはここからはやり状バーを使います。

<ヤリ状バーを使う>

ヤリ状バーを使う

下の写真のようにタービンを動かします。上の写真と交互に見てください。

<タービンを隅角を丸めるように動かす>

タービンを隅角を丸めるように動かす


動かし方はシュッ、シュッ、シュッと
スピーディに
ですよ。→支台歯形成3参照

この削り方で四隅ともに行います

すると下の写真のような形態になります。

<隅角形成後>

隅角形成後

ほぼこれで出来ているように見えますが、私はここから歯肉縁下0.5mmにフィニッシュラインを設定し、形成します。

バーの横が歯肉に沿うように全周をグルッと回します。

この時に、ほぼバーに抵抗を感じない状態まで前の段階で形を作っておくことが大事です。

抵抗を感じたら、そこは一旦手を止めてよくみましょう

グルっと一筆書きで形成するのが難しい場合は面によって分けてやってもいいです。私もそうする時も多いです。

しかしフィニッシュラインを形成する時はストロークは長めを意識してみるといいと思います。

また、フィニッシュラインを形成するのはほぼ形が出来上がってからです。

最初からマージンをめがけて、形成していくと縁下が深くなりがちになります。

どの形成も歯肉縁ギリギリまでで、形をほぼ完成にして、そこから歯肉縁下にフィニッシュラインを作るのが、血も出づらいですし、キレイに出来ると思います。

補足:想定とは若干違いますが、歯肉縁下にバーを入れる場合はスーパーファインを使うといいときもあります。また今回は圧排糸は使わない想定です。

<スーパーファインのヤリ状バーを使用>

スーパーファインのヤリ状バーを使用

これらを心がけてやってみると良いと思います。

因みに私はですが、この支台歯形成7の処置を行う時は、肘張ってることが多いです。


そして完成写真です。全ての面がスムースに、シャープに、それでいて尖がっているところがないように支台歯形成を行います

<支台歯形成完了 咬合面>

支台歯形成完了 咬合面

<支台歯形成完了 軸面がスムース>

支台歯形成完了 軸面がスムース

長かったですが、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。


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posted by さけいくら at 22:58 | Comment(0) | 支台歯形成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月21日

支台歯形成6/7(軸面形成2)



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動画:「支台歯形成」

今回は軸面形成です。


そしてこれは基本編です。スーパーファインも5倍速コントラも使用しません

あくまで、タービンのダイヤモンドバー、しかも下の写真のシャンファーバーとやり状バーの2本しか使用しない想定でいきます。

<シャンファーバー>

シャンファーバー

<ヤリ状バー>

ヤリ状バー

今のところスライスカット、クリアランスの確保までは終わっているので下の写真まで終わっている状態ですね。ここから軸面形成スタートです。

<スライスカット、クリアランスの確保終了時>

スライスカット、クリアランスの確保終了時

まず使うのはシャンファーバーの方です。


これでまず、次の二つを行います。

1.頬側面のみ形成します。

2.それから舌側面のみ形成します。

大事なのは‘のみ’です。隣接面は触りません。

そして血が出ないように歯肉縁下よりも下にはバーを入れません歯肉縁ギリギリまで形成(アンダーカットをなくす)します。

<頬側面のみアンダーカットをなくす>

頬側面のみアンダーカットをなくす

<舌側面のみアンダーカットをなくす>

舌側面のみアンダーカットをなくす

ここではマージンがショルダーやディープシャンファーにならないようにしましょう

全ての面をショルダーやディープシャンファーにならないように、アンダーカットをなくせば勝手に教科書のような支台歯になります

タービンの持ち方はこうです。

<タービンの持ち方>

タービンの持ち方

よく言われる持ち方ですが、人差し指の第二関節までを写真のようにタービンに添わせます

しかし、実は私はあまりこだわっていません。この持ち方を意識するのは、テーパーを一律にしたい時くらいです。

ただ、題「ポジショニング」でもお話したように、ポジショニングは一定にしましょう

ポジショニングとは、体と頭の位置、肘の角度、ミラーの置き方、レストを置く歯の場所などの事です。

肘の角度だけ、「ポジショニング」でお話していなかったので、付け加えておきます。

肘は開く場合と出来るだけ締める場合があります。

一般的に良いとされているのは締める方ですね。

下図のように、編み物をする時の肘の位置が、安定して細かい作業をするのに向いているとされています。疲労感も少ないです

<タービンワーク時は脇をしめる>

タービンワーク時は脇をしめる

ただ、私は肘を開く方法も使い分けています。あまり教科書的ではないかもしれませんが、やってみる事をお勧めします

ずっとやっていると疲れるので、肘を開くのは、形成の時インプラントの時くらいですが、両方出来るといいと思います

やり方は、またの機会にまとめようと思いますが、肩肘張るような感じです。

さて、バーの動かし方は、弧を描くように動かします。

<矢印のように弧を描くように動かす>

矢印のように弧を描くように動かす

きれいな弧を描くにはコンパスのように支点が必要です。

つまり‘レスト’を起きましょう。置く場所は、まあ最初はどこでもいいですが、必ず何処かに支点(レスト)を起きましょう。

そして、シュッ、シュッ、シュッと‘クリーミー’になるまで、‘スピーディ’にバーを動かしていきます。(意味が分からない方は「支台歯形成3」を御参照下さい。)

これで、下の写真まで形成していきますが、この時は、そんなにマージンを気にしなくていいです。

<頬側、舌側形成後>

頬側、舌側形成後

そして、長いですが次回に続きます。ここまでお読みいただきありがとうございました。次回で大臼歯FMCの支台歯形成は最後の予定です。



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posted by さけいくら at 22:48 | Comment(0) | 支台歯形成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月20日

支台歯形成5/7(軸面形成1)



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動画:「支台歯形成」

前回まで、隣接スライスカット、クリアランスの確保をやってきました。

今回は軸面形成です。

まず第一に軸面形成の目的は、全周にわたって、

1.アンダーカットをなくすこと

2.全ての面を移行的にすること

が目的です。

そして、患者さんにとって上手さを伝えるのは形成スピード

‘血が出ない’ということです。

私達は模型をみて上手く削れたかなど確認をしますし、形成模型をみて、うわぁこの先生上手いなあなどと感じますが、

患者さんは、うがいの時、血が出てたら、

この先生、下手と思いますからね💧

少なくとも私は、歯医者じゃなかった頃、歯科に受診している時は思っていました。

どうしてもアンダーカットをなくそうとして、歯肉縁下にバーを入れたくなりますが、やるのは最後の一瞬だけです。最初から歯肉縁下をせめるのは極力やめたほうがいいと思います。

そうしない為のテクニックもお伝えします。

また、もう一つ考えていただきたいことは、

キレイに形成する事と患者さんの満足度、どちらが大事でしょうか?

こちらも見誤ってはいけない、大事な事だと思います。

臨床的には歯肉縁下0.5mmまで被せ物が入れば、いいのです。

被せ物の中がもしも凸凹していたとしても、きちんとマージンまで入れば、凸凹はグルーブと言えなくもないわけで、維持部が増えるとも言えます

だから優先順位を間違えないようにしましょう。

きれいな支台歯模型を患者さんに見せるならば、まあ意味はあるかもしれませんが、くれぐれも自己満足に陥らないようにして欲しいと思います。

患者さんの満足度が第一だからです。

なにも、医療者側がこだわりを捨てて、患者さんに傾合せよと言っているわけではなく患者さん自身が身体を預け、治療されるわけなので、当たり前の話です。

医療者側の満足が、患者さんの満足よりも上にきてはいけないですよね。

ただ、形成はつい歯科医師がこだわり過ぎてしまう項目でもあるので、つい優先順位のお話をしましたが、

こだわることで良いこともあります。

きれいな形成面は同業者から、特にスタッフから信頼されます

私達歯科医師にとって、アシスタントに「いい治療の手伝いをしているんだ」と思ってもらう事はとても大事です。(「大義名分を作ろう」参照)

スタッフのモチベーションも全く変わってきます。すなわちそれは医院の雰囲気、そしてそれは患者さんへ伝わることになります

ですので、きれいな形成面の作り方ももちろん大切でありまして、それらを次回よりお伝えしようと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。






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posted by さけいくら at 23:57 | Comment(0) | 支台歯形成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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